ガンガン走る!

水素燃料大型トラック 日本初の走行実証

 アサヒグループジャパン、西濃運輸、NEXT Logistics Japan、ヤマト運輸株式会社の4社は2023年5月17日(水)水素を燃料とした燃料電池(FC)大型トラックの走行実証を開始します。FC大型トラックの走行は、日本初とのことです。


燃料電池大型トラックのイメージ(画像:ヤマトホールディングス)。

 車両はトヨタの燃料電池システムを積んだ日野の大型トラック「プロフィア」。FCスタック(水素と酸素の化学反応によって電気を発電させる装置)は2基、大型高圧水素タンクは6本搭載します。各社の実際の輸送業務に使用することで、水素燃料活用の可能性と実用性を検証するといいます。

 運用面では、実稼働におけるドライバーにとっての使い勝手や、水素ステーションでの充填時間を含む運行管理を、車両開発においては、システムや使い勝手全般のほか、環境や走り方の違いによる水素消費の変化や、水素ステーションでの給水素情報についてデータを取得するということです。

 現在、国内商用車全体の温室効果ガス排出量は、全体の約7割を大型トラックが占めているといいます。特に“幹線輸送”に使われる大型トラックは、十分な航続距離と積載量、短時間での燃料供給が求められるため、エネルギー密度の高い水素を燃料とする燃料電池システムが有効なのだそう。

 今回の車両の航続距離は600kmで、走行中に温室効果ガスを排出しないため、環境性能と商用車としての実用性を兼ね備えているということです。