京急“幻の延伸計画”道路で実現? 三崎口からの「西海岸線」油壷ルートが事業化目前
三浦半島先端の「大動脈」にバイパスが誕生します。
いよいよ来年以降に本格着手か
三崎口から三崎港をむすぶルート(乗りものニュース編集部撮影)。
神奈川県が三浦市内で計画する道路「西海岸線」が事業化目前です。
整備されるのは、京急三崎口駅から小網代を経て油壷に至る約2.8kmの区間。そこから先の三崎港までは開通済みとなっています。かつて京急が三崎口から油壷までの延伸を計画していましたが、その道路版になりそうです。
三崎港や城ヶ島へ電車で行く場合、手前の三崎口駅からバスで南下することになります。しかしその先の三叉路「引橋交差点」をはじめ渋滞箇所が多く、観光シーズンは1本しかないルートに車が殺到して混雑します。
西海岸線が完成すれば、三崎口駅から港までの「第2ルート」が実現し、混雑の分散が期待されます。
気になる進捗ですが、県の担当者は「国の事業化を待つ段階」としています。つまり、そこにいたる都市計画決定などはおおかた完了し、準備万端というわけです。来年度には国の補助を受け、いよいよ用地測量や詳細設計、用地取得を経て工事開始と進んでいきます。
今年度は、交差する小網代港など漁業関係者への説明や、地元説明会を進めていくとのこと。新型コロナの5類移行も後押しとなり、こうした活動は従来のとおり活発化していくと見られます。
ところで、横浜横須賀道路の衣笠ICから分岐する「三浦縦貫道路」の二期区間として武山から三崎口駅へつながるルートは、2020年に途中の高円坊地区までが無料開通済み。残る約2.5kmはまだ事業化のめどが立っていません。ここが事業化を果たせば、いよいよ横浜市内〜三崎港の時間短縮が決定的となります。