昔はロータリー交差点だったんです。

危ない交差点の常連「池袋六ツ又陸橋」改良スタート

 東京有数の“危ない交差点”を抜本的に改良します。国土交通省東京国道事務所が2023年度より、国道254号「池袋六ツ又陸橋」交差点改良事業の工事に着手します。


池袋六ツ又陸橋交差点。最も上の高架が首都高、中ほどの高架は国道と都道が交わり、高架上も信号交差点となっている(乗りものニュース編集部撮影)。

 同交差点は池袋駅東口の北側、国道254号の側道と明治通り、都道435号(環状5号線)、同441号、その他街路が交わる巨大な六叉路。上空には首都高、その下に国道と都道の本線が高架で通っているため、昼でも薄暗いうえ、交差点内に複数立つ巨大な橋脚が見通しを悪くしている交差点です。

 日本損害保険協会が毎年発表している「全国交通事故多発交差点マップ」東京都版では、事故件数ワースト交差点の常連で、2021年度は21件の事故が発生しワースト2位にランクインしています。

 東京国道事務所によると、交差点が大きいことで走行位置や停止位置がわかりにくく、横断歩道手前での追突事故、右折車と対向直進車との衝突事故が発生しているといいます。そこで、路面標示だけでなく、交差点形状の抜本的な見直しを図ります。

 大きな変更点が、交差点に交わる一部街路の廃止です。繁華街に通じる六つ又交番脇の街路などを一部廃止し、6枝から5枝の交差点に変更します。このほか一部交通島の撤去、横断歩道の位置変更・新設などを行い、歩行者の動線も分かりやすくするなどして、事故の低減を図ります。

 ちなみに、この交差点は昔から巨大かつ複雑で、かつては、いまでいうラウンドアバウトに似た環道を持つロータリー交差点でした。