ロシア海軍待望の新装備 ステルス艦「メルクーリィ」就役 配備先は?
バルト海から出ることはあるのでしょうか。
ロシア本国では「警備艦」という扱い
ロシア国営のRIAノーボスチ通信は2023年5月11日、サンクトペテルブルクのセヴェルナヤ造船所において、新型コルベット「メルクーリィ(ミルクーリィ)」が同国海軍に対して引き渡されたと発表しました。
「メルクーリィ」は20380型警備艦、日本を含む西側各国においてステレグシュチイ(ステレグシチー)級フリゲートと呼称される艦種の最新艦になります。このように、ロシア海軍では警備艦、もしくはコルベットに区分していますが、西側ではより大型のフリゲートに分類しています。
ロシア海軍の最新艦「メルクーリィ」(画像:ロシア国防省)。
船体サイズは全長104.5m、全幅13m、喫水7.95mで、満載排水量は2250トン。乗員数は約100名で、ディーゼルエンジンを4基搭載し、最大速力は27ノット(約50km/h)とのこと。100mm単装砲や近接防御火器(CIWS)30mm多連装機関砲、対艦ミサイル発射機や、4連装短魚雷発射管などを装備するほか、Ka-27艦載ヘリコプターの運用能力も有しています。
なお艦名の「メルクーリィ」とは、ローマ神話などに登場する商人や職人の守護神「メルクリウス(マーキュリー)」に由来(ロシア語読み)します。先代は19世紀初頭にトルコとの間で起きた露土戦争で奇跡の生還を果たした帆船で、同船に敬意を示すため2021年に名付けられています。
ロシア国防省では、本艦をバルチック艦隊に配備するとしています。