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 下位争いを展開するTSGホッフェンハイムは貴重な勝ち点3を、そして欧州リーグへの出場権獲得を目指していたアイントラハト・フランクフルトにとっては、痛恨の敗戦で10試合連続未勝利で浮上のきっかけを逃した、土曜午後のブンデスリーガ第32節。さらに試合終了間際にはフランクフルトのオリヴァー・グラスナー監督が退場処分となり、次節に控える1.FSVマインツ05との『ライン・マイン・ダービー』では欠場を余儀なくされる事態にも陥った。だがいったい何があったというのだろうか?

 本来ならばレフェリーボールによって試合は継続されるはずだったのだが、グラスナー監督はボールをフィールドに出してしまい、規約ではチーム関係者がフィールドに物を投げ入れた場合は、退場処分を受けなくてはならないよう明記されている。そのためハーム・オスマース主審は「そうする以外に、私には選択肢はありませんでした」と試合後に説明した。

 だがグラスナー監督自身には、その認識はなかったようだ。「あれで警告を受けるかもしれないとは思っていた。あれは主審に対する無言の抗議であり、決して罵倒などしていたわけではない。私は審判に対してそのように敬意を払っている。だから沈黙の抗議を行なったのだ」とコメント。しかしその結果で最終的には観客席にて、1−3での敗戦劇の終幕を見守るほかなかった。ちなみにピッチ内ではなく外であれば、グラスナー監督の指摘通りに警告で済んでいる。

ヘルマン取締役、グラスナー監督に苦言

 そして翌日にはフランクフルトのアクセル・ヘルマン取締役は、そんなグラスナー監督について苦言を呈しており、ドイツの大衆紙ビルトに対して、「そもそも私にとって理解できないのは、自分の仕事における不満を、ジャーナリストたちの前で公然と語ったということだ。そのような反応は決して良くも、正しくもない」と指摘。

 さらに2024年夏までとなっている契約についても言及。「将来もこのまま歩みを進めるべきか否かを問わなくてはならないだろう。」と言葉を続けているように、この日の敗戦劇は「これまでを象徴するものだ。事態の収束をはからなくてはならないし、無規律な状態で勝てる試合などない。期待値から大きく外れている」と言葉を続けている。なお昨季グラスナー監督はEL優勝の快挙を達成するもリーグ戦11位、今季はCL16強、ドイツ杯決勝進出を果たすも、リーグ戦では9位となっている。