AlbaLinkは、入社1年以内に会社を辞めた経験がある333人を対象に「会社を辞めた理由に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキングにした。詳細は訳あり物件買取プロにて公開している。調査対象は入社1年以内に会社を辞めた経験がある方で、調査期間は3月4日〜18日。方法はインターネットによる任意回答で、自社調査。回答数は333人(女性167人/男性166人)。年代は20代から60代以上まで。

入社1年以内に会社を辞めた理由

入社1年以内に会社を辞めた経験がある333名に「辞めた理由」を聞いたところ、1位は「人間関係が悪い(107人)」で圧倒的多数あった。2位「仕事内容が合わなかった(67人)」、3位「求人票と実際の条件が違った(43人)」、4位「ハラスメントがあった(30人)」と続いた。

4位以降から順に、「長時間労働がつらい」「教育・研修体制が手薄」「残業代・給料の未払い」など、会社の運営体制の意識の低さに失望して退職した人も目立った。

「人間関係が悪い」と回答した中で細かい理由を聞いたところ「直属の上司に恵まれなかったため(29歳 男性)」「人間関係が悪い職場だったからです。いつも空気が重たく、マネージャーが事務所にいるときは心なしかみんな緊張しているようでした(31歳 女性)」「指導してくれる人と合わなかった。また仕事中にプライベートな話をしつこく聞かれ、嫌気がさしたため(43歳 女性)」などが挙がった。

2位の「仕事内容が合わなかった」に関しては「入社したら希望と違う部署に配属された」「実際に働きだしてみたら職種が合わなかった」などの理由で退職した人が多数であった。

どうしても、やりがいも感じにくいので「部署異動できないなら退職しよう」と考える人も多いのだと分析している。

3位の「求人票と実際の条件が違った」では「雇用形態」「給与」「仕事内容」「勤務時間」などが違っており、「騙された」と感じ、会社に不信感をもってしまう人もいるようだ。

入社後どれくらいで退職したか

続いて入社1年以内に会社を辞めた333名に「退職時期」を聞いたところ、平均は5.5カ月で、もっとも多かった回答は「6カ月」。入社から半年経って「人間関係・労働環境の悪さが改善されたり、希望の仕事内容に変わったりする気配がない」とわかり、退職を決意するパターンも多いのではないだろうか。

また、1カ月以内に辞めた人や「試用期間の3カ月で辞めた」という人も多く、早めに見切りをつけた人が多い印象。給料の未払いなど会社のコンプライアンス意識が著しく低い場合には、すぐに辞める人も多いのかもしれない。



最後に「入社1年以内に会社を辞めたことを後悔しているか」と聞いたところ、「全く後悔していない」「あまり後悔していない」と答えた人が合わせて89.2%と全体の9割近くになった。

1年以内に辞めたことを後悔している人は1割ほどにとどまり、後悔していない人の方が圧倒的に多いことが分かった。1年以内に退職する場合、仕事内容や労働環境によって、短期間でかなりのストレスを受けていることが推測される。そのため「早めに辞めてよかった」と考える人が多いのだろう。

入社1年以内に会社を辞めたことを後悔している理由の中には「給料は良く、続けていれば専門知識やスキルが身についていたかもしれないから(27歳 男性)」「1年足らずで辞めてしまうのは転職活動ではマイナス要素で、転職活動でかなり苦戦したため(47歳 女性)」などが挙がった。

入社1年以内に会社を辞めたことを後悔していない理由は、「転職して、前の会社が本当にひどい会社だったと実感したから。もっと早く辞めればよかったと思う(23歳 女性)」「在籍していても自分のプラスにならず、時間の無駄になるから(50歳 男性)」など、「自分を守るために必要だった」「転職先が自分に合っていた」などの回答が寄せられている。

入社1年目で辞めた理由としては「人間関係」が多く挙げられた。また「残業代の未払い」「ハラスメント」など、コンプライアンス意識の低さに愛想をつかした人も多くなっている。

よく「短期離職は不利になるから、ツラくても3年は我慢するべき」と言われる。しかし法令違反が常態化している企業でハラスメントを受けながら働いていると、心身に大きなダメージを受ける可能性もある。衝動的に辞めてしまうのはよくないが、自分を守るために短期離職するのは間違っていない。実際に今回のアンケートでは、1年以内に辞めて「よりよい職場が見つかった」という体験談も多く寄せられた。

「もう耐えられない」と思っているなら、転職エージェントなどに相談しながら転職の準備をしてみても良いだろう。