奈良美智さん、自分にできることを「気付かせてくれたのが台湾」=巡回展開幕式に出席
高雄に来るのは久しぶりだという奈良さん。高雄ライトレール(LRT、軽軌)が開業するなど、かつてとは風景が異なっており、「そういう時間の経過を見れたことも、今回来てよかったと思っています」と再訪を喜んだ。「台湾という国は、僕の好きな国のベスト2」だと話し、台湾が日本に次いで2番目に好きな国だと紹介した。
また、台湾の3カ所で個展を開いた経験を通じ、自身の心境に変化があったことを告白。人間には落ち着ける場所や和める場所、文化的に創造できる場所が必要であり、「制作して、それを世界中の皆に見せることが、唯一僕が人間としてできるいいこと」だと思うようになったという。「世界に向けていろいろ展示をやっていける、やろうと思う気持ちが生まれた」と語り、各地での展覧会開催に向け努力していく姿勢を示した。
記者会見には頼清徳(らいせいとく)副総統や陳其邁(ちんきまい)高雄市長らも出席した。頼氏は、奈良さんが絵画を通じて社会を和やかな気持ちにしていることは尊敬に値するものだと話し、奈良さんが今後、台湾をもう一つの家として台湾の風土や人情を創作活動の糧とし、それらを題材にした作品が生み出されるよう期待を寄せた。
同センターでの展示は8月31日まで。奈良さんが2015年に訪台した際に撮影した写真20点も併せて展示される。奈良さんは来月中旬まで台湾に滞在し、作品制作にも取り組む。
(蔡孟/編集:名切千絵)
