Twitterの共同創設者であるエヴァン・ウィリアムズ氏が立ち上げた記事投稿プラットフォームのMediumが、Twitterの代替サービスとして注目を集めるMastodonで、独自のインスタンス「me.dm」を開設しました。

Medium embraces Mastodon. The fediverse is a breath of fresh air… | by Tony Stubblebine | Jan, 2023 | 3 Min Read

https://blog.medium.com/medium-embraces-mastodon-19dcb873eb11

オープンSNSのMastodonでは、ユーザーが異なるサーバー(インスタンス)上でアカウントを作成することが可能となっており、インスタンス毎に独自の文化が築かれています。ただし、どのインスタンス上でアカウントを作成しても、異なるインスタンス上のユーザーとコミュニケーションを取ることが可能。

そんなMastodonのインスタンスを、Twitterの共同創設者であるウィリアムズ氏が立ち上げたMediumが開設しました。Mediumは独自インスタンスの「me.dm」を開設した理由を、「本日、著者・出版物・読者がフェディバースの中で価値ある本拠地を見つけることができるように、Mastodonにインスタンスを立ち上げました」と説明しています。





さらに、Mediumのトニー・スタブルバインCEOは「最高のアイデアと最高の情報を共有することで、世界中の人々の理解を深めるというのがMediumの使命であると考えており、これはメディアを超えた物であるべきと考えています。今日まで、我々は記事形式の文章を中心に扱ってきました。インターネット上に存在する中程度の書き物のホームを目指していたため、Mediumはこの名称となっています。これに対して、Mastodonは500文字以内の短文を投稿できるメディアです。そのため、我々はMastodonのインスタンス『me.dm』を開設することで、我々の領域を短文媒体にまで拡張したいと思います」と、Mastodon上にインスタンスを立ち上げた理由を語っています。

Mastodon上に作成された独自インスタンスの「me.dm」には、さっそくMedium公式アカウントの「@medium@me.dm」が作成されています。このアカウントでは「スマートな情報とアイデアを促進し、興味深いアカウントを発見・オススメすることを目的としている」とのこと。

Mediumは厳選された著者と出版物に対して現地時間の2023年1月13日から招待を開始するとしており、アーリーグループに参加したい場合はここから直接アカウントを作成することを推奨しています。なお、「me.dm」のルールはMediumのポリシーに準拠したものとなるとのことです。加えて、Mediumのアカウントでインスタンス上にアカウントを作成するためのオプション作成にも取り組んでいる模様。

Mastodonには多くのインスタンスが存在しますが、Mediumのインスタンス上でアカウントを作成する利点として、「信頼性の高いインフラストラクチャーとモデレート」「ユーザー名の共有が容易になる短いドメイン名」「新しいユーザーのオン・ボーディングの改善」「興味深いローカルフィード」などが挙げられています。

さっそくMediumの公式アカウントである「@medium@me.dm」は、「こんにちは、我々の新しいインスタンスに作成したMediumの公式アカウントです!『@me.dm』は我々の新しいホームであり、ライターや出版物を後押ししながら、物語を共有し、Mastodonとフェディバースについての理解を深めようとしています」と投稿しています。



BloombergのインタビューでTwitterの共同創設者でありMediumの創設者でもあるBiz Stone氏は、「最近私はMastodonをいじっています。何か間違ったことをしているのかどうかまだわかりませんが、最近のTwitter体験は素晴らしいものではありません。フォローしている人がもうツイートしていないので、世界で何が起こっているのか全然わからないんです」と語り、ユーザーのTwitter離れを機にMastodonを触り始めたことを明かしていました。