飲食店の売上を伸ばし、お店を成長させるためには新規で足を運んでくれたお客さんが再来店してくれるかどうかが重要です。

しかし「サービス向上の努力をしているのに、常連になってくれるお客さんが少ない」「再来店を促進するアイデアが思い浮かばない」といったように、リピーターを獲得するための施策を模索している飲食店経営者も多いのではないでしょうか。

お客さんがなぜ再来店しないのか、その理由を考察しつつ、お客さんの定着につながる具体的な方法を紹介します。

こんな人におすすめ

お客さんが再来店しない理由を知りたい どのような飲食店が再来店されるか知りたい 再来店を促し、リピーターを増やす具体的な方法やツールを知りたい
お客さんが再来店しない理由 お客さんの再来店につながる具体的なアイデア 1. SNSを活用する 2. クーポン・ポイントカードを発行する 3. DM・メルマガを送る 4. LINE公式アカウントを活用する LINE公式アカウントで再来店につなげる 1. メッセージ配信 2. クーポン配信 3. ショップカード まとめ:お客さんの再来店を促すために、LINE公式アカウントを活用しよう

お客さんが再来店しない理由

お客さんがリピーターになってくれることで、お店の売上や成長につながります。主な理由として「安定した売上が見込める」「集客コストがかからない」「リピーターが新規のお客さんを連れてきてくれる」の3つが挙げられます。

飲食店がリピーターを増やす方法5選|お客さんが来なくなる理由とは? - おなじみ礀近くの店から、なじみの店へ。onaji.me

しかし、初めてお店を訪れたお客さんに再来店してもらうことは簡単ではありません。お客さんが再来店しない理由として、以下のことが考えられます。

お店の味や雰囲気が好みではなかった 接客に不満があった 商品の価格が高かった

以上のように、お店に対して明確な「不満」があれば対策は立てやすいでしょう。

しかし、ターゲット層に好まれるサービスを提供したり、従業員の教育に力を注いでいたりしているにもかかわらず再来店率が上がらない場合、以下のような原因も考えられます。

お店の存在を忘れていた 来店するきっかけがなかった お店から遠い所に住んでいるため、通いにくい

再来店につながらない理由が上記のような場合、原因はお店の満足度以外にあるため、営業内容を改善しても結果にはつながりにくいでしょう。

お店から遠い所に住んでいるお客さんに再来店を促すのは難しいものの、理由が「なんとなく行かなくなった」「お店の存在を忘れていた」という場合は、お店の存在を思い出してもらい、「行きたい」と思ってもらう工夫が必要になります。ターゲット層を分析し、まずはお客さんが来店したくなるようなきっかけをつくりましょう。

お客さんの再来店につながる具体的なアイデア

お客さんに再来店を促すために使えるツール、具体的なアイデアを紹介します。

SNSを活用する クーポン・ポイントカードを発行する DM・メルマガを送る LINE公式アカウントを活用する 1. SNSを活用する

TwitterやInstagramをはじめとするSNSは、再来店を促したりお得なキャンペーンなどの情報を発信したりするのに活用できるツールです。チラシの投函や広告の出稿に比べると、コストを抑えて実施することができます。お客さんに最新のお店の情報を届け、お店を思い出してもらうきっかけをつくることができます。

総務省の「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、SNSの中でもLINEは10~60代の全てで利用率が80%を超えています。

総務省「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」をもとに編集部作成

また、Instagramは10~20代の利用率が70%を超え、Twitterも20代の利用率が70%を超えており、若者が活用していることがわかります。Facebookは30~40代の利用者が目立ち、InstagramやTwitterと比べて利用者層の年齢が高いといえるでしょう。

SNSによって特性やアクティブユーザーが異なるため、お店のターゲット層に情報を届けやすいSNSを活用しましょう。

飲食店のSNS活用ガイド|4大SNSの特徴と成功のための7つのポイント - おなじみ礀近くの店から、なじみの店へ。onaji.me

飲食店がSNSアカウントのフォロワーを増やすには?

SNSのフォロワーを増やすためには、どのような施策に取り組めばいいのでしょうか。

例として、「SNSアカウントをフォローすると、デザートを無料でプレゼント」など、お店のSNSアカウントのフォローを条件にした特典付与の施策が挙げられます。また、お店の卓上やトイレなどにSNSアカウントのQRコードを掲示し、SNSの存在を知ってもらったり、フォローしやすい環境をつくったりすることも重要です。

SNSへ投稿する際に意識するポイントとしては、出店している地域や業態、提供する料理のジャンルに関連した「#(ハッシュタグ)」を付けること。ハッシュタグで情報を検索しているユーザーも多いので、投稿を見てもらえる可能性が高くなります。さらに、お店の感想が書かれた投稿を見つけたら、リツイートなど情報を拡散させる機能を使って、より多くのユーザーに届けることも検討してみましょう。

そのほか、お客さんへ向けて「料理や店内の写真をハッシュタグ付きでSNSに投稿をすると、◯◯をサービス」といったキャンペーンを用意すると、さらに広がりが期待できます。ハッシュタグで情報を検索している人だけでなく、お客さんのSNSアカウントをフォローしている人にもお店の情報が届くからです。

「フォローしている人がおすすめしているお店」という口コミの効果もあるため、お店に対する信頼性が上がり、フォロワーの増加も期待できるかもしれません。

飲食店がSNSを利用するメリット

SNSのメリットとして、ポスターやチラシに比べると、短い文章や写真の組み合わせで多くのユーザーに対して情報発信ができるという手軽さが挙げられます。フォロワーの増加に比例して、リピーターの獲得や再来店を促すことにもつながります。フォロワー限定のメニューやクーポン発行で他店との差別化を図り、来店のきっかけも用意するといいでしょう。

また、新しいメニューの紹介、営業時間の変更や臨時休業の告知といった店舗の状況を、お客さんにリアルタイムで届けられることもメリットの1つです。

2. クーポン・ポイントカードを発行する

メニューをお得に注文できたり、特別なサービスを受けたりすることができるクーポンやスタンプカードは、消費者行動に大きな影響を与えます。

MMD研究所の「クーポンの利用に関する実態調査」によると、「クーポンがあることによる購入・申込の影響度は?」という質問に対し、新規購入と継続購入ともに80%以上が「とても影響する・やや影響する」と回答しました。

しかし、紙のスタンプカードやクーポン券は、発行に費用がかかるだけでなく、お客さんが持参するのを忘れてしまうといったケースも考えられます。費用対効果を考慮しても、クーポンやスタンプカードのデジタル化がおすすめです。

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個人店舗はポイントカードを活用すべし! 効果を出す運用のコツと成功事例を紹介 - おなじみ礀近くの店から、なじみの店へ。onaji.me

3. DM・メルマガを送る

DMやメルマガを活用するメリットは、登録時にお客さんの情報を得られることです。同意の上でお客さんの個人情報を取得することで、性別や地域、子供関連のイベント(入学・卒学・受験など)に合わせた特典やサービスをタイミングよく、ダイレクトに知らせることができます。ターゲットがお店をお利用したくなるタイミングでDMやメルマガを送り、お店の存在をアピールしましょう。

登録者限定の情報だけでなくクーポンなども活用することで、「登録してくれた人にだけお得な情報を送っている」という特別感を演出しましょう。

【例文あり】再来店に効果がある「DM」の送り方 | ポイントは配信方法とクーポン - おなじみ礀近くの店から、なじみの店へ。onaji.me

4. LINE公式アカウントを活用する

先述した通り、総務省の「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、LINEの利用率は10~60代の全てで80%を超えており、幅広い世代が活用しています。

多くのユーザーに情報を届けられるLINE公式アカウントでは、写真を使ったメッセージやクーポンの配信だけでなく、ショップカード(ポイントカード)機能も利用できます。

チャット機能では、予約の受け付けやお客さんからの問い合わせにも対応することが可能です。アプリ上でメッセージのやり取りや施策の実施が完結するため、コスト削減にも最適です。

LINE公式アカウントで集客する方法とコツ礀成功事例も紹介 - おなじみ礀近くの店から、なじみの店へ。onaji.me

LINE公式アカウントで再来店につなげる

LINE公式アカウント では、友だち追加をしてくれたお客さんに対して一斉にメッセージを配信することができます。さらに、クーポンの配信やショップカード機能も活用できます。

LINE公式アカウント で、具体的にどのような再来店施策ができるか説明します。

メッセージ配信 クーポン配信 ショップカード 1. メッセージ配信

LINE公式アカウントでは、LINEで友人や家族とやり取りをするのと同じように、お客さんにもメッセージを配信できます。

再来店を意識したメッセージ配信には、ターゲットの属性(年齢、性別、居住地域)に合わせて配信する「セグメント配信」が効果的です。また「カードタイプメッセージ」でビジュアルや値段を分かりやすく簡潔に伝えられるため、訴求力が高いメッセージ配信が可能になるでしょう。

カードタイプメッセージ

新メッセージフォーマット「カードタイプメッセージ」の活用で、より多くの情報訴求が可能に!|LINE for Businesswww.linebiz.com

2. クーポン配信

お客さんがお店のLINE公式アカウントを友だち追加してくれた際に、クーポンを付与できます。「次回来店時に◯◯円引き」といったお得な情報が送られてくることで、再来店の動機につながるでしょう。

割引やサービスなどのクーポン券配布は、遠のきがちだった常連客を呼び戻すきっかけにもなり得ます。

LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) クーポンマニュアル|LINE for Businesswww.linebiz.com

3. ショップカード

「ショップカード」は、お店のスタンプカードとして使える機能です。たまったスタンプの数に応じたサービスを提供することで、次の来店のきっかけづくりができるでしょう。ショップカードはお店のLINE公式アカウントに集約されるため、クーポン配信と同様、制作費用や管理コストも抑えることができます。

ショップカードの活用方法|活用メリットや効果的な設定方法を解説|LINE for Businesswww.linebiz.com

まとめ:お客さんの再来店を促すために、LINE公式アカウントを活用しよう

お店への再来店を促すためには、お店の存在を定期的にアピールし、ターゲットのタイミングに合わせて来店するきっかけをつくることが大切です。

お客さんと直接やり取りできるLINE公式アカウントなら、再来店のきっかけを作る施策が比較的簡単に実施できます。利用の年代層が幅広く、普段から使用されているLINEだからこそ、お客さんも気軽に利用できるでしょう。さらに、セグメント機能を使うことで、ターゲット層に情報を確実に届けられます。

LINE公式アカウントにはお店への再来店を促すのに便利な機能がそろっています。LINE公式アカウントを利用して、お店に合った再来店施策に取り組んでみましょう。

お客さんとの関係性構築に活用できるLINE公式アカウント

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