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攻めたデザイン 新型プリウス

先日、7年振りとなるフルモデルチェンジを実施したトヨタ・プリウス

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日本に、いや世界中にハイブリッド車を広めた立役者であることはいうまでもないが、ここまでハイブリッド車が普及した今、あらためてハイブリッド車の存在意義を問うために「ハイブリッド・リボーン」をキーワードに誕生したモデルとなっている。


新型トヨタ・プリウスは「ハイブリッド・リボーン」をキーワードに誕生した。

それだけにそのエクステリアはかなり「攻めた」ものとなっており、先代よりも低められた全高に極端に寝たAピラー、そして19インチの大径ホイールを装着したスタイルはコンセプトカー然とした斬新なものだ。

またパワートレインも従来のモデルと同様の1.8Lのエンジンにモーターを組み合わせたもの(現行ノア/ヴォクシーと同様のものとのこと)のほか、新たに2Lエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド仕様とプラグインハイブリッド仕様が存在する。

この2Lモデルはプラグインハイブリッドモデルでシステム出力223ps、ハイブリッドモデルでも193psというスペックを誇っており、従来型同等の燃費性能を持ちながらも、気持ちのいい走りを実現する動力性能も持ち合わせたモデルとなっている点も特徴だ。

ハイブリッドモデルは今冬、プラグインハイブリッドモデルは来春ごろの発売を予定しているということで、気になる価格や燃費性能は現時点で発表となっていないものの、やはり注目度は高いようでネットには早くもさまざまな声が挙がっているようだ。

トヨタの「象徴」に期待の声

今回発表となった新型プリウスについて、好意的な意見はその近未来的なエクステリアデザインと、大幅に強化された動力性能についてのものが大多数を占めていた。

そもそもハッキリと公開されているメインがこの2つのポイントであるから致し方ないところともいえるだろうが、動力性能については当然ながらまだ実際に乗ったことがあるユーザーが存在しないため、期待を込めた意見が中心だ。


近未来的なエクステリアデザインを評価する声が多いと筆者。

デザインに関しては、すでにハイブリッド車自体が特別な存在ではなくなっていることを挙げ、「プリウスはハイブリッド車のスペシャリティーカーを目指しているのかもしれない。デザインは異なるものの、往年のセリカのような雰囲気を感じる」という声や、「クラウン(クロスオーバー)は(車高を)上げたと思ったら、プリウスは下げ。最近のトヨタは攻めている」という最近の斬新なデザインに驚きを持っているような声も聞かれた。

またプリウスというキャラクターについて言及する声も意外に多く、「プリウスの売りは低燃費であることだけではなく、トヨタを代表する先進技術の塊である点だ。他メーカーに比べるとアピール度の薄い運転支援システムも、新型プリウスでは大きく性能が向上したものが搭載されていることを期待したい」という声もあった。

「世界的にBEVへ傾きつつあるのが現状だが、ユーザーの利便性などを考えればHEVが理にかなっているのは明白。トヨタにはこれからもプリウスを筆頭にハイブリッド車の先頭を走って欲しい」というユーザー目線の声も存在した。

万人受けはムズカシイ?

続いては否定的な意見だが、こちらもやはりデザインについてのものが多くを占めていた。

とくに大きく寝かされたAピラーは視認性の悪さを不安視する声が多い。低められた全高については乗降性の悪化や居住スペース、とくに後席での快適性が低下しているのではないかという声が多くあった。


「寝た」Aピラーに視認性を不安視する声も。

また好意的な意見の多かったエクステリアデザインではあるが、その一方で「カッコ悪くなった」、「歴代で最も醜悪なデザイン」という辛辣なものをあり、万人受けするデザインの難しさというものを感じさせられてしまった。

それ以外では、現時点では公開されていない価格についての声も意外と多く聞かれた。

とくに発表会で「手の届くエコカー」という発言があったことに対して、「現行型のPHVでも総額400万円近い価格であることを考えると、万人が手の届く価格にはならないのでは?」という意見も。

たしかにプラグインハイブリッドモデルは他車種も含めて高額になりがちではあるが、ベーシックなハイブリッドモデルのスタート価格がどのくらいになるのかは気になっているユーザーも少なくない印象を受けた。

このように、良くも悪くも意見が多く出るということはそれだけ注目を集めているということは間違いない新型プリウス

実際の評価は発売がスタートし、一般のユーザーの手もとに車両が届いてからとなるが、果たしてどんな結果になるのか今から楽しみな1台である。