カナダのインフラを変える事業!

カナダで地下鉄向けシステムを9500億円で受注

 日立製作所は2022年11月18日(金)、グループ会社である日立レールがカナダの地下鉄オンタリオ線向け車両、鉄道システム、運行・保守をコンソーシアムにて共同受注したと発表しました。金額は90億カナダドル(約9500億円)ものプロジェクトとなり、車両・鉄道システムの納入だけではなく、30年間の運行・保守も行います。


オンタリオ線を走る新型車両のイメージ(画像:日立製作所)。

 このプロジェクト日立の鉄道システム事業において、カナダで受注した2件目の大型インフラプロジェクトとのこと。同社は今後、タレス社のグラウンド・トランスポーテーション・システムズ部門を買収し、カナダで約1000人の従業員が加わる予定だといい、「日立のカナダでのプレゼンスが強固になります」としています。

 オンタリオ線は、トロント市を中心とした総延長15.6kmの新しい地下鉄路線です。完全自動運転システムを採用するほか、最短90秒の運転間隔で1時間・片方向当たり最大3万人の輸送能力を有し、トロント市の公共交通の輸送能力と接続性を飛躍的に向上させるといいます。全15駅が設置され、そのうち8駅が地下駅となります。新型車両の最高速度は80km/hです。

 同線を整備することで、市内の道路から1日当たり最大2万8000台の自動車を減らす効果があるそう。渋滞緩和だけでなく環境保護にも貢献するとしています。

 着工は2023年から。これに先立ち採用活動を開始し、本プロジェクトのために800人以上を雇用する予定だといいます。