JR東海「バリアフリー化値上げ」へ 中京圏で「10円加算」ホーム柵設置は5駅
名古屋を中心に限定されたエリアで加算運賃となります。
2024年4月から
金山駅付近を走行する313系電車(画像:写真AC)。
JR東海は2022年11月17日(木)、駅にエレベーターやホーム柵を設置するなどバリアフリー設備の整備をすすめるとともに、運賃を値上げする方針を発表しました。値上げ開始予定は中京圏で2024年4月頃としています。
これは2021年12月に国土交通省が策定した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、バリアフリー化にともなう諸費用を運賃に「上乗せ」するものです。この料金制度では「改定認可」ではなく「届出」だけで上乗せ運賃を施行することが可能となります。すでに複数の鉄道事業者がこの制度を用いて、国土交通省あて運賃変更の届出を行っています。
JR東海は今後バリアフリー設備の設置や維持に約305億円が必要としています。2030年度までに、ホーム稼働柵を新大阪駅、名古屋駅(在来線)、金山駅、千種駅、大曽根駅の未設置番線へ新設。あわせて100駅あまりでエレベーターやバリアフリートイレ、案内設備が拡充されます。
値上げ額は普通運賃で10円の予定。これに合わせ定期代も増額となります。
値上げ対象となる区間は下記のとおり。
・東海道本線:豊橋〜大垣
・中央本線: 名古屋〜多治見
・関西本線: 名古屋〜四日市
・武豊線: 全線(大府〜武豊)
・東海道新幹線:東京〜品川、豊橋〜岐阜羽島、京都〜新大阪の各区間内を発着する場合
※東京地区は2023年3月ごろ、関西地区は2023年4月から運賃上乗せ開始