「ハロウィンの仮装、何がいい?」「ふみきり!」 息子のリクエストに母が全力で応えた結果が「良すぎる」
今年も、ハロウィンのために様々な仮装をした人を街で見かけた。オバケや魔女、アニメの登場人物など、みんな色んなキャラクターになりきって楽しんだようだ。
そんな中、ツイッターではこんな「個性派」なコスチュームが注目を集めている。
こちらは、東京都在住のツイッターユーザー・ねこかわおもち(@omochi10_07)さんが2022年10月31日に投稿した写真。
黄色と黒のボーダーのシャツに、これまた縞模様に×印が付いた帽子を被った男の子が右手を上げている。その右手にも、黄色と黒が交互に並ぶベルトのようなものが何本かぶらさがっている。このデザインは、もしや......?
ねこかわおもちさんはこの写真にと共にこう呟いている。
「ハロウィンで『ふみきりになりたい!』と言われたので作りました〜」
そう、これは「踏切」の仮装! 数多ある対象の中から「踏切」を選ぶとは、息子さんは相当な「踏切愛」の持ち主らしい。
Jタウンネット記者は11月2日、投稿についてねこかわおもちさんに話を聞いた。
リクエストはひたすら「ふみきり!」
ねこかわおもちさんが踏切のコスプレを制作したのは10月。踏切をこよなく愛しているという3歳の息子のために、自宅で4日ほどかけて完成させたものだ。
息子さんの通う保育園ではハロウィンのイベントとして「好きな仮装をして登園して良い」という日があるため、最初は息子に「ハロウィンで何になりたいか」を聞きつつ、通販サイトで衣装を調べることに。
いろいろ見た結果、息子が思いついたようにリクエストしてきた仮装が「ふみきり!」。
「理由を聞いても、はにかんで『ん〜〜〜〜』と答えるだけでしたが、元から踏切が好きだったのと、ふみきりを擬人化した絵本や動画が好きだったのでそれがきっかけかもしれません。
『踏切の衣装はないので他のキャラクターはどう?』といろいろ聞いてみたのですが、翌日もその翌日も回答が『ふみきり!』だったので、折れて手作りすることにしました」(ねこかわおもち)
そこで、まずはラフスケッチを描き起こして息子とデザインを相談。その後制作中に息子から上がったリクエストをもとにパーツを増やしていったという。
ベースとなるTシャツは、理想通りの色や線幅のものが市販で見つからなかったため、ちょうどいい線幅の白黒のボーダーTシャツを購入し、黄色の布用の染料で染めた。
肩の警報灯はフェルト、腕の垂れベルトはフェルトと黒のマスキングテープ、お腹の方向指示灯、背中の非常ボタンはボール紙にフェルトを貼り付けて制作。手に持っている「全方向警報灯」は黒いフタのタッパーに色をつけて紐を通したものだ。ベースとなる服や帽子、ズボン以外は全て100円ショップで購入したものを使っているというのだから驚きである。
制作にあたりねこかわおもちさんが特にこだわったのは、「子供の要望をできる限り応えること」と、「踏切にあるパーツをデフォルメしつつ分かる様に作ること」。同時に、服につけるパーツを固すぎず柔らかすぎず、お友達にあたっても大丈夫な材料を考えて選ぶ必要があるなど、保育園に着ていく衣装ならではの苦労もあった。
そうしてこだわり抜いて作り上げた甲斐あって、完成品を見た息子は喜んでくれたそうだ。
「ただ、素直に喜んではくれたものの、『(本物の踏切にはついてる)スピーカーがない』と言ってたので、流石だなと笑ってしまいました。時間的にそこまで手が回らなかったのでさすがに諦めてもらいましたが...」(ねこかわおもちさん)
息子さん、ふみきり愛がかなり強めなようだ。もしかしたら、いつか自分で踏切を完全再現したコスチュームを自作する日が来る、かもしれない。