悠遊カード、沖縄でも 来月初めから2000店超で決済可能に/台湾

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(台北中央社)交通系ICカード「悠遊カード」(イージーカード)が来月7日から沖縄県内の2000店余りで決済に利用できるようになる。発行する「悠遊卡股份有限公司」が23日、台北市内で記者会見を開き発表した。

悠遊カードが海外に進出するのは初めてとなる。同社は2020年2月、琉球銀行との提携を発表。同年夏のサービス開始を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。

加盟店の他、タクシーやバスでも利用できる。一般の悠遊カードの1回の決済における上限額は1500台湾元(約6900円)で、少額での利用を見込む。

陳亭如董事長(会長)は、その日の為替レートで決済され、台湾ドルでの支払いが可能だと説明。現地で使いきれなかった小銭を台湾に持ち帰る必要もなくなると利点をアピールした。

一般の悠遊カードの場合、台湾ドルを出国前にあらかじめチャージしておく必要がある。「スーパーカード」を申請すると、1回の決済での上限額は1万元(約4万6000円)に上がり、スマートフォンでのチャージが可能になる。

新型コロナウイルス前の2019年、沖縄を訪れていた外国人観光客は台湾からが3割強を占め、国・地域別で最多だった。悠遊卡社は、沖縄が台湾から近いことなどに触れた上で、多くの人にとってコロナ後の旅行先の選択肢になるはずだとの見方を示した。

記者会見に出席した柯文哲(かぶんてつ)台北市長は、重要な一歩だと指摘。各国間の往来が再開される中で、悠遊カードが台日間の関係を仲立ちしてくれると喜びを示した。

(陳婷/編集:楊千慧)