働いても働いてもお金が貯まらないのはなぜか。1万3000人以上を鑑定してきた人気占い師の油井秀允氏は「『お金がないんです』と悩み相談に来る人は、“基本的なこと”を見落としている。靴、財布、座ったときの姿勢などにそれは表れます」という――。

※本稿は、油井秀允『てっとり早く見た目で運がよくなる本』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

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■「人気占い師と言っても、そういう靴を履くんですね」

「金運がないから」と嘆いている人は、単純なことができていなくて金運を逃しているだけかもしれません。

金運を引き寄せるアイテムは身近なところにあります。その一つが、毎日、履いている靴です。

実は私、相談者に「見た目が大事」「足元の見た目は靴から整える」とお伝えしておきながら、自分が全く実践できていない時期がありました。

占い師になって10年目くらいの頃、当時、予約は途切れないものの、売上は頭打ちになっていました。状況を改善しなければ、と悩んでもいました。

そんな時、建設業界で成功している30代半ばの若手経営者が相談にやってきたのです。でも、「相談は特にない」と言います。

「どういうことだろう?」と思って話を聞いてみると、「経営者仲間から油井さんは『当たる』と聞いたので、どんな人かと思って来ました。しかし、人気占い師と言っても、そういう靴を履くんですね」と言うのです。

■かかとを踏みつけたボロボロのスニーカー

その時、私が履いていたのは何年も履き続けていたスニーカー。事務所で鑑定する時は、かかとを踏みつけたままのスニーカーを、スリッパ代わりに履いていました。

「見た目が大事」と言いながら、自分は楽さを選んでいたのです。

「油井さん、もっといい靴を履かないと金運は上がらないよ」

自分より年下の経営者から占い師のようなアドバイスをもらい、内心、面白くありませんでした。それに金運を左右する重要アイテムは財布で、「靴を変えたくらいでは……」という思い込みもあったのです。

しかし、明らかに彼は経済的に成功しています。そこで、試しに古いスニーカーを処分して新しい靴を買い、履いてみました。

すると、明らかに相談に来る人が変わってきたのです。

口コミでやってくる人が増え、相談内容もビジネスに関するものが増加。売上も伸びていきました。

「足元が大事だよ」と言いつつ、自分自身がケアしていなかった私は、そこから「金運」に関する視点も改めていったのです。

■靴に無理をさせると金運が下がる

さて、あなたの靴は金運を呼び込む状態にあるでしょうか?

まずは手元に愛用の靴を持ってきてみてください。

泥やホコリで汚れていませんか? きちんと手入れできていますか? 普段はどこにしまっていますか?

自分の好きな靴をピカピカ、ツヤツヤに保つことが金運を引き寄せます。

革靴でも、スニーカーでも、パンプスでも、ブーツでも、汚れがあるようなら、まずはしっかりクリーニングしてください。

また、側面に大きな傷がついてしまった、かかと部分がヘタってきている、靴底がすり減ってきた、革が劣化してしまったなど、傷みが激しい場合は引退してもらい、新品に買い替えましょう。

物を大事に使うのは大切なことですが、靴に関しては「まだ履ける」と無理をさせると、金運を遠ざけてしまいます。

特に男性は、仕事用の革靴のヘタリや傷みに無頓着な人が少なくありません。心苦しいかもしれませんが、がんばってくれた靴に感謝しながら早めに新品と交換しましょう。

写真=iStock.com/iiievgeniy
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■脱いだ靴を揃えると、金運は開く?

もう一つ確認しておきたいのが、靴を脱いだ後、揃えているかということです。外出先から帰宅した時、どなたかのお宅にうかがった時、お店の座敷に上がった時など、脱いだ靴をきちんと揃えていますか?

靴を揃えて置くのは、金運を引き寄せる小さなコツです。

そして、自宅では次の2点にも気を配りましょう。

◎金運の通り道を確保するために、脱いだ靴は玄関に置きっぱなしにせず、シューズボックスなど、所定の場所にしまう
◎履かない靴は処分して空いたスペースをつくると、金運は上がる

金運は、ピカピカ、ツヤツヤの靴と、並べ方としまい方への心配りで引き寄せることができます。あとは舞い込んだ運に気づき、活かしていくだけです。

■貧乏ゆすりで机がカタカタ音を立てる

ある日、33歳の男性が「いろいろ試したけれど、金運が上がらない」「ここ数年、恋愛もうまくいかない」と相談にやってきました。

金運と恋愛運。よくある相談内容です。にもかかわらず、私は彼のことが強く印象に残っています。

なぜか? 彼の体がずっと揺れていたからです。

本人は無意識でしたが、相談を始めるとすぐにテーブルがカタカタと音を立て始めました。

「ん?」と下を覗き込むと、彼の膝が上下にブルブル。激しい貧乏ゆすりをしていたのです。

テーブルが音を立てるくらいですから、向き合って話している彼の上半身も小刻みに揺れています。

私はとっさに、貧乏ゆすりがもたらすネガティブな第一印象が、彼を幸運から遠ざけているのだなと感じました。

「貧乏ゆすり」には「貧乏な人が寒さに耐えかねて震えている様子」という意味合いがあります。また、「足を揺すると貧乏神に取りつかれる」とも言われます。つまり、長い時間をかけてネガティブなイメージが培われてきたのです。

■足を揺すると、貧乏神に取りつかれる

実際、私たちは初めて会った相手が貧乏ゆすりをしていたら、「この人、大丈夫かな?」「安心して仕事を頼めるかな?」と不安になります。

「はじめまして」と挨拶をした相手が、ゆらゆらと上半身を動かしていたら「私の話に興味がないのかな?」「忙しいのかな?」と違和感を覚えます。

このように貧乏ゆすりは、向き合っている相手に「この人はイライラしているな」「落ち着きがないな」という第一印象を与えてしまうのです。

運気は、その人の習慣によってアップダウンします。ここでいう習慣とは、自分の行動、食生活、眠りや休息、どんなことに喜んだり悲しんだりするのか、という気のもちようです。

仕事が忙しいから、と昼夜逆転の生活が続けば、運気も乱れます。寝不足から来る冴えない顔は、会った人にネガティブな印象を与え、チャンスを逃す原因となります。

それと同じで、貧乏ゆすりは、相手に「イライラしていて、落ち着かない人だ」という印象を与え、運気を下げてしまうのです。

今回の相談者の場合、貧乏ゆすりによって相手に与えていたネガティブな印象が、金運と恋愛運を遠ざける原因となっていました。

■「金運に見放される財布」5つの共通点

金運に関する相談を受けていると、必ず話題にのぼるのが財布です。

中でも「黄色い財布を持ったのに金運が上がらないんです」という相談は少なくありません。

確かに、風水の「黄色い財布で金運アップ」という考え方は、テレビのワイドショーなどで取り上げられ、広く知られています。

また、財布は日常的にお金を入れておく場所ですから、財布は金運にとって重要な役割を果たします。

しかし、私は金運に恵まれている人が、黄色い財布を使っているところを見たことがありません。

では、彼らはどんな財布にお金を入れているのでしょう。

圧倒的に多いのは、革製の長財布です。そして、札入れと小銭入れは分け、2つの財布を使っているケースが多い。

一方、「お金がないんです」「どうしたら金運が良くなりますか?」と、お金の悩み相談にやってくる方々の財布にも共通点がありました。

それは、財布の扱いが雑だったり、状態に無頓着なことです。

●見た目がボロボロになっているのに、気にしていない
●ブランド物の財布を使っているが、劣化がひどい
●財布からレシートや領収書が飛び出している
●会員カードや診察券などのカード類で財布がパンパン
●小銭を入れすぎて、財布が膨らんでいる

中には、この5つすべてを満たしている相談者の方もいました。財布の状態に無頓着な人は、金運から完全に見放されてしまいます。

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■お金だってゴミ屋敷に住みたくない

お金にとって財布は、家のようなものです。

安心して休める場所、居心地のいい場所であれば、ゆっくりと長居したくなりますし、出ていった後も帰ってきたくなります。

逆に荒れ放題で、ゴミ屋敷のようになっていたら、どうでしょう?

居着きたくないですし、せっかく帰ってきてもすぐに出ていきたくなります。

これが、財布がボロボロだと金運が逃げていく理由です。

その点、札入れと小銭入れに分けると、財布の中が整理整頓されて居心地がよくなります。

特にお札の扱いは、ゆったりしたベッドや座り心地のいいソファで休んでもらうようなイメージをもつことが大切です。

つまり、金運アップには、お金のくつろぎやすい空間をつくる意識が大切なのです。

長財布は、気品や良質といった格式のある印象を周囲に与え、上質な人脈を引き寄せる力があります。ですから、同じ長財布でも、持つならビニールよりも革がオススメです。

ただ、色にこだわる必要はありません。ポイントは今使っているものより、少しいい革の長財布を選ぶこと。必ずしも高級品でなくてもかまいません。自分の中で「これはちょっといいものだ」と思える価格帯の長財布を持つようにしましょう。

■毎日、財布をVIP待遇する

実際、私のところに来た相談者で財布を変えて宝くじが当たるなど、金運がアップした人は何人もいます。30代のある女性は、二つ折りの茶色い財布を革の長財布に買い替えた途端、1カ月後と2カ月後に宝くじで50万円、100万円が当たりました。

油井秀允『てっとり早く見た目で運がよくなる本』(プレジデント社)

4年ほど使っていた彼女の茶色の財布は、ポイントカードでパンパン、見た目もボロボロでした。そこで、黒革の長財布とカード類を入れるカードケース、小銭入れに分けて使うようにしたところ、すぐに結果が出ました。

本人はとても驚いていましたが、お金は居心地のいい環境をつくってあげれば、向こうから訪ねてきてくれます。

そのためにも、革の長財布にして一日の終わりに財布の中身をチェック、レシートや領収書は取り出すこと。財布はカバンに入れて持ち歩くことです。

男性はお尻のポケットに入れがちですが、せっかくの長財布が傷みやすく、座るとお尻に敷くことになるので、お金にとって居心地のいいものではありません。

お金の居場所である財布は、きれいに丁寧に扱うこと。これが基本です。

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油井 秀允(ゆい・ひでまさ)
占い師
「見た目」開運鑑定師にして、「姓名判断」を中心に、5つの占術を駆使する人気占い師。1975年山形県生まれ。鑑定歴17年、延べ13000名以上の人を鑑定した実績をもつ。現在は、「見た目」のアドバイスをすることで、相談者の運勢が劇的に変わる「見た目開運のプロ」としても活躍中。13歳の時に、祖母の友達の未来を占って見事的中させる。が、祖母から「そういうことはやめなさい」と言われ、能力を封印する。20代は優秀な営業マンとして活躍するも、あまりの残業の多さに心身が悲鳴をあげ、パニック障害を発症してしまう。病床で考え抜いた末に、「一人でできて、人を励ます仕事がしたい」という使命感に目覚め、独学で占いを学び始める。2005年、web上に姓名判断サイトを立ち上げたところ、すぐに人気になる。しかし、同じアドバイスをしても、運勢が良くなる人とならない人がいることに疑問をもち、深く考えるようになる。そこで、相談に来る人をつぶさに観察・分析したところ、占い以前に運勢の悪い人は「見た目」が良くないという共通点があることに気づく。以来、「見た目」改善のアドバイスを始め、相談者の運勢が劇的に好転。「一度占ってもらうと二度と運勢が悪くならない」と評判になり、予約3カ月待ち状態となる。現在は対面鑑定の他、次世代の占い師を応援し、育成する「人気占い師養成講座」も根強い人気を呼んでいる。
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(占い師 油井 秀允)