アーセナル加入6年目で“最高のジャカ”が完成するのか アルテタ流で輝くチャンスメイカーの一面
2016年にアーセナルへ加入してから6年。MFグラニト・ジャカは批判を浴びる機会も多かった。サポーターと衝突したこともあり、その評価はサポーターの中でも大きく分かれる印象だ。
ジャカのことを絶対の戦力と見ていなかったサポーターもいるだろうが、今季のパフォーマンスはどうだろうか。注目されているのは、チャンスメイクの部分だ。
まだ序盤戦ではあるが、ジャカはここまで1試合平均1.8本のキーパス数(シュートに直結するパス)を出している。合計すると11本で、これはFWガブリエウ・マルティネッリ(14本)、ガブリエウ・ジェズス(13本)に続き、FWブカヨ・サカと並んで3位タイの数字となっている。
英『The Sun』は、指揮官ミケル・アルテタの起用法が上手いと評価する。今夏にはDFオレクサンドル・ジンチェンコが加入し、ビルドアップの際にサイドバックの位置に入るジンチェンコや右のベン・ホワイトが中へ絞ってくるシーンも見られる。これでジャカをより高い位置へ押し出すことができ、それがチャンスメイク増加に繋がっているとの見方だ。
チャンスメイクの数が増えている一方で、ジャカの1試合平均タックル数は0.8回に留まる。これはアーセナル加入以降では最も少ない数字だが、ここまでのアーセナルは守備面で大きなトラブルを抱えているわけではない。ジャカは守備的MFではあるものの、周りの選手で守備面をカバーできているならば問題ない。
ジャカはスイス代表の中心メンバーであり、スイス代表では昨夏のEURO2020でも素晴らしいプレイを見せていた。本来は攻撃面でも違いを作れる選手であり、それをアルテタが引き出しているとなれば見事だ(データは『WhoScored』より)。