ナンバーレスにカードレス……知らなきゃ置いていかれる? 最新キャッシュレス決済サービス事情
コロナ禍から急速にキャッシュレス決済の利用者が増えています。そしてまた、コード決済(スマホ決済)やコンタクトレス、ナンバーレス、カードレスなどキャッシュレス決済は日々進化中。
アメリカでは無人店舗の『Amazon Go』が登場し、話題となりました。商品を選んでそのまま店を出ると、事前に登録していたアプリから自動的に計算され、登録したキャッシュレス決済で会計が済んでしまう仕組みです。
日本では、セブンイレブンやローソンが無人店舗の模擬店や実証実験をスタートさせています。現在スーパーや100円ショップ、コンビニなどではセルフレジの導入が増えてきていますが、レジが不要になる時代もそう遠くはないでしょう。
このように、最近ではさまざまなキャッシュレスサービスが登場しています。今回は最近の気になる情報から最新情報までを紹介します。
■クレジットカードのレス化
最も身近なキャッシュレス決済手段といえば、クレジットカードでしょう。クレジットカードも、時代に合わせて変化しています。
◇ナンバーレスカード
クレジットカードにカード番号が記載されていないものがナンバーレスカードです。カード番号を盗み見されることがないため、安全性が高いカードと言えるでしょう。自分のカード番号が知りたいときは、専用アプリから確認することができます。
◇コンタクトレス(タッチ決済)
Suicaのような電子マネーのように、カードを端末にかざすだけで決済ができるシステムで、サインや暗証番号を入力する必要がありません。横になった扇のようなマークがカードにあれば利用できます。
◇カードレス
そもそもクレジットカード自体が無い“カードレス”も登場しています。スマートフォンから申し込みをすると、最短5分でカード番号が発行され、ネットで買い物ができるというもの。スマホにApple PayやGoogle Payに設定すれば、お店の買い物もできます。
スマホ1台あれば、買い物が完結する便利な時代になりつつありますが、その反面、仕組みを理解していないと、せっかくの便利なサービスも上手に利用できず、気がつけば現金の支払いすらできない時代がもう目の前に来ているかもしれません。今からでも遅くはありませんので、現金派の人も少しずつキャッシュレス決済に慣れて、準備をしておきましょう。
■推しで決済する「きゃらぺいっ!」
10月に発売が予定されている、キーホルダータイプのキャッシュレスフィギュア『きゃらぺいっ!』が注目されています。ミニフィギュアにEdy機能がついた小型キーホルダーで、サンリオの人気キャラクターや『五等分の花嫁』『呪術廻戦』『第五人格』『わんぱく!刀剣乱舞』が予定されています。「楽天市場」に出店している「楽天Edyオフィシャルショップ」、「eStream Store」などで販売予定です。
コンビニエンスストアなどで本キーホルダーへチャージ(入金)して、全国約100万カ所のコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、飲食店などの楽天Edy加盟店で支払いに利用することができ、200円で1ポイントが貯まります。
■チャージ残高で運用ができる新しい運用方法
1分で誰でも作れるカードとして累計500万ダウンロードされている若者を中心として人気の「バンドルカード」。これはチャージをして利用するVisaプリペイドカードで、6月には3Dセキュアに対応し、ますます使いやすくなりました。
バンドルカードの人気のサービス「ポチッとチャージ」機能は後払いチャージとも言われ、手元にお金が無くてもチャージができ、翌月末までの好きなタイミングに手数料をあわせてコンビニなどで支払うものです。
また、バンドルカードと同じ運営会社のカンムから、運用ができるクレジットカード「Pool」がリリースされています。Poolの最大の特徴は、クレジットカードでありながら銀行振込で事前チャージを行うことで、カード決済や投資ができること。そしてチャージした金額から投資を行え、税引き前予定利回り1%(※)のリターンを期待でき、さらにカード利用時も決済金額の1%がキャッシュバックされます。
銀行に預けていても普通預金の金利は0.001%ですので、少しでも有利に運用をしたいと考えている人に向いている運用方法と言えるでしょう。現在の投資先は「カンム」のみですが、今後投資先を増やす予定となっています。
※運用の成果を保障するものではありません
■PayPayで資産運用までできる!?
「PayPay証券」が提供する、PayPayアプリ内で有価証券の売買が行える「PayPay資産運用」がスタートしました。PayPay内およびPayPay資産運用サービス内で本人確認を行うだけで簡単に投資ができます。PayPay内の残高である「PayPayマネー」から有価証券が100円から、1円単位で取引ができます。売却するとPayPayマネーに即時に反映されます。
投資先の有価証券は米ETFに基づく下記6種類と本格的なラインナップとなっており、PayPayポイントで疑似運用体験ができた「ポイント運用」からもう一歩進んで投資運用をしたい人向けです。
<PayPay資産運用 有価証券>
SPDR S&P500 ETF
DIREXION S&P500 3X
インベスコQQQ
SPDRゴールド・シェア
iシェアーズ 米国短期国債
iシェアーズ MSCI米国ESGセレクト
PayPay資産運用からさらに、証券口座を開設してさらに本格的な運用をスタートさせる入り口としてもおすすめです。当然ですが、投資運用にはリスクがあり元本は保証されるものではありません。ご自身でリスクを理解してご自身の判断で投資をしましょう。
■今回のポイント
キャッシュレス決済もスマホからスマートウォッチなどウェアラブル端末へ移行していく可能性もあり、最近では指輪にキャッシュレス決済とドア解錠機能が搭載されたスマートリングの「EVERING」も登場するなど、ますます身近に、そして便利な存在になるでしょう。もっと生活を便利にしたい! という人はいち早くチェックしてみてはいかがでしょうか。
(文・丸山晴美、イラスト・タテノカズヒロ)