すっきり暮らしたいのに、思うように片づかない! と悩んでいませんか?「収納グッズの使い方を少し変えるだけで、使い勝手よく、ものがたまらない仕組みがつくれますよ」と話すのは、毎日が楽しくなる収納術や家事コツを発信する片づけのプロ・はらむらようこさん。今回は、愛用者も多い無印良品のファイルボックスの活用アイデアを教えてもらいました。

なぜものがたまるの?よく使っているはずの収納こそ注意

捨てられない、家族が多い、時間がない。どんなお悩みを抱える方でも、一緒に片づけると意外とすぐにすっきりします。なぜかというと、収納の中には「これはいらない」と即答できる死蔵品が、30%から70%は納まっているからです。100%死蔵品で、一気にからになる場合も多いです。

無印のファイルボックスはゴミ箱にも便利<写真>

これは押入れの奥底の段ボールの話ではありません。普段よく使っていると思っているはずのボックスや引き出しなどの収納の話です。

その理由の多くは「しまっているものが見えない」から。収納しているものが見えるようになれば、使い勝手がぐんと上がり、死蔵品にすることも減ります。

ここでは使用している方も多い無印良品の「ファイルボックス」を例に、死蔵品がたまらない収納のコツをご紹介します。

無印良品のファイルボックスの活用ワザ5つ

ここで使い方を紹介するのは、出し入れ口がすべて開放している真四角な形の「ポリプロピレンファイルボックス・スタンダードタイプ・A4用」です。

今ファイルボックスの購入を検討の場合は、使い勝手的に、出し入れ口が斜めのタイプよりもこちらのタイプをおすすめします。立てて使う場合は自立しないものも倒れにくく、本や書類はひっかかりがないので出し入れがラクというメリットがあります。

●(1) 引き出しに入れる場合:出し入れ口を上に

例えば引き出しに入れる場合は、出し入れ口を上にして入れます。

こちらは、キッチンの引き出しにファイルボックスを仕切り的に活用した例。細々としたもの、自立しない乾物などを入れておくと、残量も分かりやすく取り出しやすい状態に。

●(2) 棚に入れる場合:出し入れ口を前に

棚に入れる場合は、ファイルボックスを横に倒して出し入れ口を前に向けて入れるのも便利です。

例えばマスクや、カイロなどかさばるものももともと入っていた箱から出して、写真のように収納すれば、すぐに取り出せます。こうすることで出し入れの手間がなく、残量もすぐにわかります。

●(3) 机に置く場合:取り出し口を前に

こちらの例では、お子さんの学習机でもともと取り出し口を上に向けて使用されていました。

本や書類の収納に使用する場合は前向きがおすすめです。

真四角タイプのファイルボックスだと、軽いものであれば上に置くことができるので、2個並べてスマホや鉛筆削りを置いてすき間を活用。

ファイルボックスを書類整理に使用する場合、背の方を前に向けて中身が見えないようにしまっている方も多いと思いますが、それだと中身がすぐにわからず、見直すことも少なくなりがちに。片づけに自信がない、という方は取り出し口を前にしてみてくださいね。

●(4) 無印良品・真四角ファイルボックスの「ブックエンド」活用術

学習机用の場合もそうですが、無印の真四角タイプのファイルボックスは、ブックエンドに最適です。

おすすめの使い方としては、まず、ファイルボックスの中にあまり読まない本を入れます。次に、ファイルボックスとファイルボックスの間に、よく読む本やよく使う書類を入れると、横の本が倒れてくることがなく、取り出しやすくなります。

ファイルボックスの間だと紙ものも立てかけやすく、ブックエンドのように見えない段差もなくなるので、しまいやすくもなります。

●(5) おまけ:ファイルボックスはゴミ箱にも便利

わが家ではファイルボックスの中身がパッと見えない置き方もしています。それは「ゴミ箱」としての使い方。写真左の取り出し口を上に向けたボックスは、デスク回りの紙ゴミ入れとして使用しています。以前『ゴミはゴミ箱に捨てない。意外なアイテムを使うことで部屋がすっきり』という記事でも紹介しましたが、見た目がすっきりとしておすすめです。

ものを死蔵化させない暮らしのために

収納グッズはものをしまうのに便利な一方で、いつのまにか中にあるものが把握できず、いらないものだらけになりやすい場所でもあります。中身が見える置き方・使い方に変えるだけで「生きた収納」になります。

そしてものを死蔵させないための前提として「好きなものだけを家に入れる」ようにすることが大事だと考えています。好きなものばかりであれば、しまい込まずに、活用したい気持ちが上がってくるからです。

ただ、好きなものであっても、使用していくうちに古びて好きが小さくなる場合ももちろんあるので、定期的に見直して暮らしをアップデートしていくのがいいな、と実感しています。家で過ごす時間が楽しくなるヒントになればうれしいです。