66歳、年金をもらいながらムリなく働くコツ。50代であえてパートへ転職した理由
50代を過ぎ、いつまで元気に働けるのか、この先の暮らし方について考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、現在66歳、年金をもらいながら週4日パートで働き続ける、人気ブロガー・ショコラさんに無理なく働くコツを教えてもらいました。
60代、無理せず働き続けるコツ
1LDKのマンションに、月額12万円の年金(企業年金と公的年金)で1人暮らしをしているショコラさん。
「生活費は年金が始まっても、パート収入のみの頃と変わりません。別居・離婚を経て、自活しながら、老後を見据えて購入したマンションのローンは10年で完済しました」
上手に節約しながら、すてきに暮らす様子がブログで公開されると、すぐに大人気になりました。
●全力投球からマイペースに。50代で働き方を変更
現在、ショコラさんは週4日のパート勤務。57歳の誕生日を迎える頃までは正社員としてがむしゃらに働いてきましたが、ローンの支払いを終えたこと、心身ともに限界を感じていたこともあり、思いきって退職。内勤・事務職のパートにきり替えました。
「有休を消化しながら、フリーペーパーやネットで求人を探して3ほど受けました。でも、これがことごとく不採用で…」
失業保険の手続きのために訪れたハローワークで事態は急展開!
「とにかく会社の情報に詳しいんです。『ここは階段が細いし、段ボールを持って上がり下りするのはつらいかも』なんてアドバイスも。求人情報だけではわからないことも多いのだと実感しました」
とはいえ、収入面では正社員時代の3分の1ほどに。当初は辞めたことを後悔もしました。「50代のうちに活動したおかげで選べる職種も60代以降よりは多かったようです。長く続けられる仕事に変わるにはいいタイミングだったのかな、と今は思います。60歳から企業年金の受給が始まるのもわかっていたので、節約に拍車をかけてなんとか乗りきりました」
そのパート勤務もそろそろ10年。年齢を重ね、体力的にしんどくなってきたこともあり、現在はさらにペースを落として、日数・時間ともに短縮しました。「そんな調整ができるのも、パートならでは。その分はお給料はへりますが、年金が始まったのでパート収入は予備費に充てています。職場には70代の先輩方もいるので心強いし、体が動くうちは、働けるだけ働こうと思っています」
ショコラさんのお仕事とお金ヒストリー
<〜32歳>
・人生で起きたこと/仕事について:パート開始
結婚後、下の子ども(子どもは2人)の小学校入学を機にパートに出るように。仕事は直行直帰ができるルート営業。数社を経て、海外化粧品会社へ(職種は同じ)。「子どもたちが幼い頃は、時間の調整がしやすいルート営業の仕事がぴったりでした」
・お金のこと
初めはおこづかい程度のパート収入だったが、外資系に移ってからは正社員並みのお給料に! のちに社会保険にも加入できるようになった。
<42歳>
・人生で起きたこと/仕事について:夫と別居、転職
別居の半年後、43歳で化粧品会社に転職。年齢制限があったが、経験を買われて採用に。45歳で正社員に登用。「前職の収入はよかったが、パートの立場は不安定。生活のことを考えて、社員になりたかったんです」
<46歳>
・人生で起きたこと/仕事について:離婚、単身用マンション購入
将来を考え、賃貸より持ち家の方が安心だと購入を決意。
・お金のこと:ローン返済開始
月々の返済額は、以前住んでいたアパートの家賃に数千円プラス程度ですんだ。「ちょうど正社員になれたおかげで、女性単身でもローンが組めたのはありがたかったです」
<56歳>
・人生で起きたこと/仕事について:職場を退職
ひたすら多忙な日々。役職もついたが心身ともに限界に。長く続けられる仕事を探すために退職。
・お金のこと:ローン完済
ボーナスなどもすべて返済に回して、10年でローン完済!
<57歳>
・人生で起きたこと/仕事について:転職
パートの仕事を探し、転職。「年齢的に正社員は無理だと考え、パートで求人探し。仕事の条件は『通勤30分以内、内勤の事務職』。50代のうちに転職活動したおかげで仕事は選べました」
・お金のこと
手取り給与は正社員時代の1/3に! 過去に働いていた会社の企業年金が月5万円、60歳から生涯支給されるとわかった。「手取りが激減したのには落ち込んだが、企業年金が始まる60歳までの3年間、なんとかもちこたえようと決意」
<60歳>
・お金のこと:企業年金受給開始
月5万円の企業年金の受給始まる。
<64歳>
・人生で起きたこと/仕事について:パートをペースダウン
週5日、9時〜17時のフルタイムから、週4日、10時〜16時に短縮。「自分の体力とも相談して、無理なく続けられるようにペースダウン」
<65歳〜>
・お金のこと
国民年金+厚生年金の受給始まる。「企業年金と公的年金で生活費をまかない、パート収入は貯金など、予備費に回すように」