家族の介護や世話をする「ケアラー」の負担を軽くするための支援の在り方を考える有識者による意見交換会が28日、宇都宮市で開かれました。

少子高齢化が進み核家族の割合が高くなるなか、家族の介護や世話をするケアラーが1人で悩みを抱え孤立してしまうことが全国的な課題となっています。なかでも家事や家族の世話を日常的に行う子ども「ヤングケアラー」は年齢や成長の度合に見合わない重い責任や負担を負うことで生活や学業に大きな影響を及ぼすおそれがあります。

そこで県はケアラーの支援を推進するため福祉や教育の有識者による意見交換会を今年3月に設置し、28日に初めての会議を開きました。県はヤングケアラーの実態を把握するために小学校、中学校、高校の児童や生徒、学校を対象にしたアンケートの実施を7月中に予定していて、会議では実施方法や設問内容について意見が交わされました。

出席した委員からはアンケートを実施することでヤングケアラーの理解や認知が深まるとする一方、実際の支援につながるような内容を検討してほしいといった声がありました。また、子どもや保護者に事前に説明しアンケートにこたえやすい土壌を作ることが必要という意見もありました。県はこれらの意見を踏まえてアンケート内容を検討していくとしています。