【国体・障スポ応援特集】競歩・近藤良亮選手 第二の故郷の期待背負い優勝目指す
10月に栃木県で開催される国体と全国障がい者スポーツ大会の注目選手・競技を紹介する特集「一期一会」です。今回は競歩の近藤良亮選手です。これまで塩谷町の地域おこし協力隊としてウォーキングでまちづくりを推進してきた近藤選手は、いちご一会とちぎ国体を競技人生の集大成にしたいと優勝を目指して練習に励んでいます。
歩く速さを競う競歩。トップ選手は100メートルを14秒台で歩き抜けます。しかし、重要なのは速さだけではなくフォームを維持し続けることで、順位やタイムだけではなくルールとの戦いとも言われています。何気なく歩いているように見えますが、競歩ではどちらかの足が常に地面についていなければなりません。
近藤選手は愛媛県出身の24歳。もともとは陸上の長距離選手でしたが高校1年の時に競歩に転向しました。
近藤選手:「正直、走って県大会行くより歩いて県大会行った方が楽だという発想があった。走りでは届かなかった世界の舞台とかっていうのに届いたり、その達成感っていうのが続けてこれてる要因なのかなと」
大学でも競技を続け2019年の茨城国体では成年男子1万メートル競歩で5位入賞。国内の上位選手に成長しました。一度は引退を決めたものの選手を続けながら2020年の4月に22歳で塩谷町の 地域おこし協力隊に就任しました塩谷にちなんで408キロをリレー形式でつないで歩く「塩谷町を歩こうみんなで408キロ」を企画するなどウォーキングで地域を盛り上げてきました。
いよいよ国体が半年後に迫った今年4月。近藤選挙は県スポーツ協会に籍を移し、スポーツ専門員となり本格的に国体に向けた練習をスタートさせました。練習には塩谷町役場のかつての同僚たちが付き添い、練習道具を持ち運んだりフォームを撮影したりして近藤選手を支えています。
近藤選手:「時間が役場の時よりもできたのでフィジカル面だったり少し苦手な筋力面だったりっていうのに重きをおいて練習を4月からスタートしました。体の深部というかここで押して進んでる感覚など感覚的な面少しずつ変わってきた」
県のスポーツ専門員になった後も練習の場所は第二の故郷となった塩谷町の農道にこだわっています。
近藤選手:「信号がないってのもあれですし、農道が最近は整備されているのでねん挫とかの危険とかそういう無駄な意識をしなくても歩けるって言うのが塩谷町の魅力なのかなと。四季折々、風景が変わってくるので楽しみつつ練習できるのが塩谷のいいとこだと思ってるので飽きないかなと思っております」
自然豊かな塩谷町で鍛錬を積み、町民の期待を一身に背負う近藤選手。地元の大舞台で頂点を目指すためラストスパートをかけています。
近藤選手:「競歩は私の人生においてかけがえのない宝物。スポーツに専念するっていう事で移籍っていう形をとったんですけど拠点は塩谷町でとちぎ国体では町民の人の笑顔が見れるように優勝って言うのを目標に掲げていきたい。役場の方をはじめ町民の方に恩返ししたいなと思っております」