今年、開館50周年を迎えた宇都宮市の栃木県立美術館は、これまでさまざまなかたちでアートと出会う場を創出してきました。美術館ではこれまでの軌跡をたどる記念の企画展が開かれています。

県立美術館は1972年11月3日に宇都宮市桜に開館し、今年で50周年を迎え多くの県民に親しまれてきました。記念の企画展では過去の企画展やえりすぐりの収蔵品など約270点が展示され、美術館の50年の軌跡をたどることができます。中でも、竹工芸の人間国宝でいずれも栃木県出身の勝城蒼鳳さんと藤沼昇さんの作品は、高度な技法による繊細な美しさを感じることができます。

会場では作品を細部にわたって見てもらおうと、絵画作品のタイトルを隠し見ている人にタイトルを考えてもらうといった工夫を凝らした展示スペースも設置されています。 

作品の制作秘話や学芸員だけが知っている裏話を織り交ぜながら、コレクションの魅力をひも解くことができるのも企画展ならではです。県立美術館の企画展は、6月26日まで開かれています。