久保建英(撮影:岸本勉/PICSPORT)

写真拡大

9日に開催されたリーガ・エスパニョーラ、マヨルカvsアトレチコ・マドリーで、54分から出場した久保建英はいいプレーをしました。

ゲームはマヨルカが68分にムリキがPKから決勝点を挙げ、8試合ぶりの勝利を収めました。そんな緊迫した試合展開の中、久保は途中投入されるという難しい役割を見事にこなしました。

チームの勢いを変えることなく試合に入り、リードしてからはドリブルで仕掛けて何度もファウルを受け、味方を助けました。試合をコントロールした賢いプレーは十分に評価されるべきです。

好調そうに見える久保ですが、一方で日本代表ではサブの立場に置かれています。これには2つの要因があると思います。

まず右サイドの伊東純也が絶好調なこと。特にワールドカップアジア最終予選に入ってからは、伊東がチームを引っ張り勝利に導きました。そのため右サイドから伊東を外すわけにはいきません。

ただ久保は右サイド以外にトップ下でもプレーできます。ところが最終予選がスタートしたときの4-2-3-1にはトップ下があったのですが、4-3-3になったことでそのポジションがなくなったのです。この2つの要因で久保はサブに回っています。

では代表の中で久保の役割が小さくなったかというと、そうではないでしょう。

ワールドカップ本大会を考えたときに4-3-3だけで乗り切れるとは思いません。また伊東が出られない事態になることも考えられます。そういう場面で久保は必要なのです。同じことは前回代表に召集されなかったものの、PSVで好調な堂安律にも言えます。

それに加えて久保と堂安は、2人で一緒にプレーしたときゲームのリズムを変えることができるということも、過去の試合で証明しています。現在の日本代表ではサブだったり招集されなかったりした久保と堂安ですが、今後必ず重要な役割を担うことになります。2人には今後も現在の調子を維持していってほしいと思います。

(撮影:岸本勉/PICSPORT)