書きたいと思っていたけど紹介できていなかったアイテムを最後に(本田雅一)

エンガジェット日本版、筆者の原稿を受け付ける最後の日となりました。

実は3月29日の夜、編集長の矢粼さんとYouTubeライブで色々と話をしながら、コメント欄から最後のコラムネタについてリクエストをいただいていたのですが、そのコメントとは裏腹に「あ、そういえば紹介しようと思っていたアイテムがいくつかあったな」と思い付いたのでした。

紹介しきれなかった理由はさまざまです。忙しくてタイミングを逃してしまった、ネタ的に俺が書く領域じゃないんじゃない? などなど。ブログメディアのエンガジェットなのだから、自由に書いておけばよかったと思う次第。もちろん現役の製品ではないものも多いのですが、今回はそんな中から現行製品かつ、お手軽価格なものをチョイスしてご紹介したいと思います。

ズボラで忘れ物が多い俺向きなスマートロック「SADIOT LOCK」

ミネビアミツミという会社は、各社が内蔵しているノートパソコンのキーボードなどを作っている会社だったと記憶してます。メーカーの開発陣とお付き合いしていると「どのキーボード、どんなキーボードがいいか」なんてヒアリングをされたことがあったのですが、その際にサプライヤーとしてのミネビアミツミの担当者と話をしたことがありました。さらに遡れば、確かCD -ROMドライブもやってなかったかなぁ。

……なんて昔話はともかく、ミネビアミツミはパソコンなどの製品を陰で支えるサプライヤーです。業務用機材なども手掛けていて、店舗向けのシステム照明などでもトップブランド。そんな陰で業界を支える存在のミネビアミツミが、自らのノウハウを活かせる領域でコンシューマ向けにIoT製品を手掛けているのが、SADIOTブランド。スマートロックのジャンルでは、鍵と錠の専門メーカー・ユーシンショーワとのコラボで開発しています。

スマートロックと言えば、商品ジャンルを確立させたオリジナルはセサミ。広く知られることになったのはソニーも絡んだキュリオロックでしょうか。

SADIOT LOCKは8色展開のカラバリ、別売りスマートキーでスマホなしでの利用ができ、取り付けのしやすさや多様な錠との組み合わせに対応できる工夫された構造など、作りの良さが印象的でした。

古い公団住宅などで見かけるアルミ弁当箱型の錠には非対応ですが、それ以外のほとんどのドアで利用できるのではないでしょうか。この辺りは専門メーカーとのコラボが生きてる感じですが、僕が気に入ったのは動作の確実性と、ついつい鍵を忘れて締め出されがちな僕でも問題なく使いこなせる安心仕様です。

スマートロックはリモートHUBと組み合わせ、離れた場所から状態をチェックしたり開閉したりも便利なのですが、僕のような鍵閉めを忘れがちなダメな人には忘れた時に自動で閉めてくれる機能もありがたい。しかしそんな人ならついついスマホを持って出るのも忘れてしまい、オートロックで締め出され、入れなくなってしまうなんてこともあるでしょう。

ところが、SADIOT LOCKのアプリはスマホのGPSを使い、自宅からの距離を計測しながら賢く動作する機能があります。デフォルトでは150メートルですが、鍵のかけ忘れを検知するとロックすることができるのです。150メートルの値は変えることもできますが、いずれにしろちょっと外に出ただけでロックアウトなんてことは起きません。

さらに自宅に近づくとハンズフリー解錠の準備に入り、一定時間にBluetoothのエリアまで入るとハンズフリー解錠してくれる機能も気に入ってます。

その後、似たような機能を実装するメーカーも出てきていますが、きめ細かなアップデートで地味に機能を強化してくれているところは好感が持てます。また、電池を2ペアセットしておき、片方ずつシリアルに使ってくれるので、電池が切れて動作しなくなる危険性も極めて低い作り。スマートロックは数あれど、実際に使用してみた納得感では、今まで使ってきた製品の中でダントツでした。

”網刃はズボラ向きじゃない”とは言わせない

男性用電気シェーバー、うまく剃れないからとT字カミソリを愛用の方も多いと思うが、ランニングコストを考えるとやはり電気シェーバー。僕の場合、かつてはブラウン製を愛用していたものの、網刃にうまく髭が潜り込まないとイライラしていたところフィリップスのロータリーヘッドモデルに出会い、それに落ち着いていました。

その後、ブラウンがコンピュータでデザインしたという網刃で、癖毛もよく剃れるよというSeries 7なども試していましたが、まぁ電気シェーバーだからしょうがないよね的な諦めを感じつつ使っていたのですが、昨年発売された最新世代のSeries 9 Proは、真面目に癖毛でも、そして中途半端に無精髭で伸ばしている場合でも剃れてしまうんですよ。

もう何10年も”電気シェーバーなんてこんなもの”と諦めて使ってきた身としては、青天の霹靂というぐらいの素晴らしい出来でした。

実は今使っているものはプレス発表会で配布されたもので、中には「人工髭」と称された、かなり伸びた無精髭ライクなお試しツールが入っていたのですが、Series 7ではどうしても剃れない、時間のかかる4ミリほど伸びた髭も、一度なぞるだけでほぼ剃り込まれ、あとは短く残った部分を何度か剃り込むだけ。

テレワークなどもあって無精髭が残ったまま仕事した翌日、出かけるために髭を剃ろうと思っても、なかなか電気シェーバーでは剃れない。そんな経験をしたことがある人ならば、いや僕のようにいつも無精髭だらけの人でも、さっと剃れる。

これまで電気シェーバーとT字カミソリを併用していた人も、こいつなら問題ないですよ。

本当はもっとたくさんあるのだけど

さて最後に。本当はもっとたくさん、紹介したい、でも自分のキャラじゃないかなぁと思いつつ書いてこなかったネタはたくさんあるのですが、そろそろ更新も最後の時間となって紹介し切れません。

今、僕らの周りは電気で動くものがたくさん溢れています。カミソリはネットにつながりませんが、それでもAIやコンピュータ解析の力で、クラシカルな網刃の電気シェーバーでさえ、とんでもなく綺麗に剃れるようになってきています。これからも何気ない製品が、テクノロジの力でどんどんよくなっていくでしょう。

だってほら。10年前に”コンピュテーショナル”な写真技術、音響技術で、革新的な製品が生まれ、大きな市場を生み出すなんて言ったら「そんなことできないよ」と返されたに違いありません。コンピュータでシミュレーションの真似事はできても、感性を追求する世界には入れないと思われていたんです。でも時代は常に変化し続けています。今は最先端でも、10年後には”ガジェット”と呼ばれるような製品に応用されるようになっているかもしれないですね。

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