1477758673-5b199f9c82e20de9c81579167a070b91-600x600

写真拡大

家族みんなで行く、外食。楽しみにしている子どもは多いでしょう。普段家では食べられないような、手の込んだメニューを堪能することもありそうです。

お店のグレードにもよりますが、一般的には当然ながら値段の高いメニューと安いメニューが混在しています。オーダーするときは、その価格が選ぶ理由のひとつになることも。

楽しいはずの外食で、子どもが値段を気にするの?!

ママスタコミュニティに、外食時のメニュー選びに関するトピックがありました。

『家族で外食。子どもは遠慮せず、自分の好きなものを頼みますか? うちは値段を気にしてか、安いものを指して「これにする」と言います。これって喜んでよいのか、それとも……?』


お子さんの年齢はわかりませんが、投稿者さんは気を遣われていると感じるようです。

集まってきたコメントの内容は、圧倒的多数で「なんでも好きなものを頼む」でした。親のお財布を気にする子は、ほぼいないようです。

『値段なんてまったく気にせずに頼む。なんでもかんでも頼もうとするから、決めさせるのが大変。デザートなんて絶対残すのに、必ず注文する』


『子どもたちは「値段を見ない」と言っているよ。私も親と外食するときは気にしたことがなかったから、そんなものだと思ってた』


小さな子であれば、書いてある数字がなにを意味しているか理解できないかもしれません。小学生なら値段は目に入っても、重要視するのは写真などの見た目でしょう。なかには「わざとかと思うくらい、一番高いものを選ぶ」子もいるようで……(笑)。ママは一瞬「ん?」とは思っても、「こんなときくらいはいいか」と考えるのでしょうね。

『安い高い関係なく、そのとき食べたいものを子どもが食べて、うれしそうな姿が見られるのが幸せ』


外食に行くのはおいしいものを食べたいからだけでなく、わが子の喜ぶ顔が見たいということもありそうです。

『他人ならまだしも、親にまで遠慮しなきゃいけないなんて子どもがかわいそう』


同情するママたちも、少なからずいました。

値段を気にせず頼めることは、幸せだろうけれど……?

投稿者のお子さんが安いものを頼む理由を、推測したコメントもありました。

『普段から子どもの前で「お金がない」「高い」と言っているのでは?』


日頃から投稿者さんが節約している姿を、見せているのかもしれません。なにか買うときに、「高いなぁ」などと言っている可能性もありますね。もし必要以上に言っているのだとしたら、今後はなるべく口にしないよう気をつけたほうがよさそうです。

『親がそういう雰囲気を醸し出してるからじゃない? 外食のときまで、値段を気にして頼むような子にはなってほしくないわ』


値段を気にせず、なんでも好きなものを頼めるのは幸せですね! ただ、どの家庭もそうとは限りません……。

『うちはだいたい1,000円前後のものを頼ませる。それ以上のものは「高いよ」と言うよ。限度はあるし、高いものが食べたかったり欲しかったりするなら、「自分で働いてからにしなさい」と伝えている』


『私の兄が、回転寿司で100円皿しか選ばせない。「高いからダメ」って。一緒に行くとわが子らが気を遣うから、席も会計も別にしている』


少数でしたが、こうした声もありました。世のなかには収入が多い家庭もあれば、少ない家庭もあります。食事にお金をかける家庭もあれば、貯蓄に励む家庭もあるでしょう。それぞれの家庭が、それぞれのお金の使い方をしています。どれが正しいということはありません。

実は「子どもに値段を気にさせるくらいなら、外食になんて行かなければいい」という声もいくつかありました。遠慮する子を、かわいそうに思う気持ちからでしょうか? しかしそれとこれとは話が別。行ったときは、家庭のお財布に合わせたものを頼めばよいだけです。

堅実な金銭感覚が育つ、プラスの側面もある!

お金に余裕のある家庭からすれば、余裕のない家の子は「かわいそう」に映るのかもしれません。ただその分考えることで、しっかりした金銭感覚が育つこともありそうです。

『私も子どもの頃は家がお金持ちじゃないのを知っていて、気を遣ったな。「チキンライス」って歌にもあるじゃない? 「これがいい」と言って、安いほうを頼むという歌詞。私は大人になって自分で稼ぐようになったことでいろいろ楽しくなった。だからそういう気遣いは、悪いと思わない。金銭感覚は大事だよ』


「チキンライス(浜田雅功と槇原敬之)」という曲の歌詞は、恵まれている子どもには理解できない感覚かもしれません。でも子ども時代のそうした経験は、けっしてマイナスに働くだけではありませんよね。無駄遣いをしない堅実な金銭感覚が育つでしょうし、将来働いて自由に使えるお金の余裕ができたときの喜びは、ひとしおのはずです。

子どもなりに気を遣えるのは、それだけ家族思いのやさしい性分でもあります。「喜んでいいの?」とたずねた投稿者さんですが、やさしいお子さんに育っていることを喜んであげてはどうでしょう?

ちなみに、子どもが幼いうちは値段を気にしない場合が圧倒的でしたが、中学生くらいになると意識が変わることもあるようです。

『中学生だから、値段も考えるように言っている。気にせずに食べていい日は、事前に言う。回転寿司とかで一番高い皿ばかり取るのは、おかしいと思うから』


『中学生になってから金額を見て、「これいいけど、高いな」とか言うようになった。「気にせず頼みな」と言っても、「これでいい。その代わりデザート食べていい?」とか。金銭感覚が身についてきていると思う』


投稿者のお子さんは、既にこうした感覚がしっかりしているのでしょうね。

投稿者さんの家の経済事情はわかりません。余裕がないのを気遣ってくれているのなら、「ありがとう」ですよね。ただ「気遣い」や「遠慮」も無理をしすぎれば、「ガマン」になってしまいそうです。可能であれば、たまには「今日はなんでも食べていいよ!」という日を作ってあげてはどうでしょうか? お子さんにとって素敵な思い出になるだけでなく、ママとパパにとってもわが子のうれしそうな顔は毎日のエネルギーになるはずです。

文・鈴木麻子 編集・秋澄乃 イラスト・水戸さゆこ