美容院でカットしなくてもOK!?伸ばしかけヘアの乗り切り方
過ごしやすい季節になり、髪の毛を伸ばそうかなと思っている人も多いのでは。
「髪が扱いづらくなる伸ばしかけの時期こそ美容院へ」と話すのは、女性の髪問題に詳しいヘアライター・佐藤友美(さとゆみ)さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター・八木花子(八木ちゃん)さん。
今回は伸ばしかけの時期のヘアケアについて教えてもらいました。
伸ばしたい、でもうっとうしい!!を乗り切る
八木ちゃん:秋冬は、髪を伸ばしたい気分になる方が多いんですよね。でも、「伸ばしかけ」の時期が乗り切れず、結局切ってしまったという話もよく聞きます。
伸ばしかけは、髪がまとまりにくくて、憂鬱になりがち…
さとゆみ:伸ばしている最中って、どうしてもハサミを入れたくないって思っちゃうんですけれど、でも、それだともっさもさになったりしますよね。
八木ちゃん:そうなんです。なので、伸ばしているときでも、美容院で毛量の調整などだけでもしておくと、ストレスなく伸ばせますよ。
あと、これはぜひお伝えしたいのですが、美容院って必ずしもカットしなくてもいいんですよ。
さとゆみ:というと?
八木ちゃん:髪は伸ばしているから切りたくないけれど、カラーはしたいとかあるじゃないですか。そういうときに、「美容院にいくのに、カットしないなんて申し訳ない」とか、思わなくて大丈夫ですということです。
さとゆみ:なるほど。たしかに、そういう声、聞いたことあります。
八木ちゃん:お寿司屋さんに行って、寿司を注文しないと気まずいとか、あるじゃないですか。でも、美容院でカットしないのは、そこまで気にしなくていいです。
さとゆみ:そのたとえ…(笑)。
八木ちゃん:全体の長さは変えたくないけれど、前髪だけ気になるというときは、前髪だけカットできますか? と聞いてみてください。メニューになくても、対応してくれる美容院が多いと思います。
さとゆみ:すごく参考になります。
●家ではドライヤーの方向とブラシの入れ方に注意!
さとゆみ:髪を伸ばしている最中に、家で気をつけるべきことはどんなことですか?
八木ちゃん:髪をキレイに伸ばしていくのに大事なのは、ドライヤーの方向と、ブラシの入れ方ですね。
さとゆみ:ドライヤーの使い方は、この連載でも何度も説明していますね。キューティクルをめくらないように、根元から毛先方向に向かって風をあてること。
八木ちゃん:それに加えて、今回お伝えしたいのは、ブラシの使い方。髪を伸ばしている最中に切れ毛や枝毛ができてしまう人って、ブラッシングで髪を傷めてしまっていることが多いんです。
クシを通すとき、根元から毛先まで一気にクシを通そうとすると、髪のからまりに引っかかってしまうことも
八木ちゃん:クシを根元から毛先まで一気に通そうとすると、途中でからまったりして、切れ毛の原因になったりしやすいんですよね。
さとゆみ:たしかに。長年、髪が短かった人に多いのだけれど、長くなった髪に対して慣れていないから、ヘアケアの方法が間違っていること、結構ありますよね。
八木ちゃん:髪にからまりがあるときは、無理に一気にクシを通さずに、毛先のほうのからまりを優しくほぐすようにしてくださいね。
最初にからまりのある毛先だけにクシを通して、髪のからまりをとってから、全体にクシを入れて。
●シャンプー&トリートメントは自己判断しない
八木ちゃん:自分の髪質に合っていないシャンプーやトリートメントを使うのも、綺麗に髪が伸びない理由になります。
さとゆみ:意外と自分に合ったシャンプーってわからないものですよね。特に、年配の人は、一概に、オーガニックシャンプーやノンシリコンシャンプーがいいというわけでもない。
八木ちゃん:そうですね。ダメージがあったり、加齢毛だったりするならば、オーガニックやノンシリコンのシャンプー&トリートメントは、保湿やコーティングの成分が足りなかったりすることもあります。
毎日のことですから、シャンプー&トリートメントは、どんなものを使えばいいか、ぜひ美容師に相談してください。
<撮影/林絋輝 モデル/赤堀幸子 取材・文/佐藤友美>
●教えてくれた人
【佐藤友美さん】
1976年北海道知床半島生まれ。日本初のヘアライター&エディター。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在。歯切れのいい解説で、テレビ、ラジオ番組などで活躍。著書に『女の運命は髪で変わる
』(サンマーク出版)、『髪のこと、これで、ぜんぶ。
』(かんき出版)
【八木花子さん】
1979年静岡県藤枝市生まれ。人気ヘアサロンMINX銀座店
の美容師。自宅での手入れが簡単で、個性を引き出すヘアスタイルが得意。悩める大人女性へのアドバイスや提案が適切で、MINXの中でも絶大な人気を誇る。国内外セミナー、TV出演、アート雑誌の連載等活躍は多岐に渡る。