復帰戦から巻き返しを期待したいグラティアス(撮影:下野雄規)

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 東の菊花賞トライアル。近年ここを足掛かりとして出世していく馬はあまり多くないが、過去には、15年のキタサンブラック、12年のフェノーメノ、09年のナカヤマフェスタなど、中・長距離路線のチャンピオン街道を歩んでいく馬も出ている。

1.大型馬優勢

 新潟開催だった14年を除く過去9年の成績を、馬体重別で見てみると、460~499kgの馬は[5-6-7-65]で複勝率21.7%、500kg以上の馬は[4-1-2-17]で複勝率29.2%なのに対し、459kg以下の馬は[0-2-0-27]で複勝率6.9%しかない。小柄で非力なタイプは割り引いて考えるべきだろう。

2.前走1勝クラス組は苦戦

 過去9年で、前走が1勝クラス(500万下)だった馬は[1-0-2-35]で複勝率7.9%。年によってメンバーレベルの上下差が大きいレースだが、基本的には前走重賞組と2勝クラス(1000万下)組が中心になる。

3.中山巧者やスタミナのある馬

 コース改修後の勝ち馬6頭中、ジェネラーレウーノ、ディーマジェスティ、キタサンブラックの3頭はそれ以前に中山の重賞を勝った実績があった。該当しない3頭にも、小回りの重賞を制した実績、あるいは同舞台の条件戦で好走した経験はあった。中山は起伏が激しいトリッキーなコースであり、コース巧者やスタミナが豊富なタイプが幅を利かせやすい。

 グラティアスは日本ダービー・8着以来となるが、ここに向けた中間の動きが抜群で春からかなり成長していそう。京成杯勝ちがあるので中山コースに特に不安はなく、復帰戦から巻き返しを期待したい。