2020東京五輪では多くの新技術が活用されたが、中国メディアはこのほど、「五輪では目を引くブラックテクノロジーがあった」とし、そのうちのいくつかを紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 2020東京五輪では多くの新技術が活用されたが、中国メディアの百家号はこのほど、「五輪では目を引くブラックテクノロジーがあった」とし、そのうちのいくつかを紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、今回の東京五輪はブラックテクノロジーに期待が高まっていたと主張し、それは、リオ五輪の旗引き継ぎ式で、日本が「安倍マリオ」など凝った演出に最新のテクノロジーを駆使して観客を沸かせたためで、自然と東京五輪の開会式への期待は高くなっていたと伝えた。しかし、ふたを開けてみると技術は高いが華々しさに欠け、「五輪は海外に日本の強さと美しさを見せつけるうってつけの機会」ではなかったのか、と拍子抜けした様子だ。

 しかし、東京五輪では目立たないところに「新技術が光っていた」と紹介している。今大会は、コロナ禍での開催という特殊な状況のため、テレビやオンラインでの視聴がメインとなった。そのため、5G通信を基礎とした多地点映像のライブストリーミングを利用することで、新たなスポーツ観戦の可能性を示してくれたと高く評価している。

 ほかにも、人が行う作業を代行する、またはアシストする「各種ロボット」の活躍も光ったと称賛している。選手団やコーチの荷物の積み下ろしをアシストしたほか、掃除ロボットもあり、スタッフの歩行や作業を補助するパワーアシストスーツは「アニメに出てくるよう」でかっこいいと高評価だ。

 また、AI技術でより高精度な計測ができるようになったほか、陸上競技では選手がいま時速何キロで走っているのかなどがリアルタイムで分かるようになったとも紹介した。視聴者はレースの途中経過を詳細に把握できるようになり、可視化されたと伝えている。

 派手で目立つパフォーマンスが好きな中国からすると、東京五輪の開会式や大会運営は「地味」と映ったようだが、各種最新技術が陰ながら五輪を支えてくれていたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)