驚きのモンゴルロケを振り返った柳楽優弥

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 柳楽優弥が26日、新宿ピカデリーで行われた映画『ターコイズの空の下で』の初日舞台あいさつに出席し、本物のオオカミと対峙するシーンにも挑んだ規格外のモンゴルロケを振り返った。壇上には柳楽とともにKENTARO監督も登壇した。

 柳楽が主演を務めた本作は、モンゴルを舞台に国籍の異なる二人の男性が旅に出る姿を描くロードムービー。柳楽ふんする日本で何不自由なく育ったタケシが、モンゴルの地でアムラ(アムラ・バルジンヤム)と行方知れずの女性を捜すことになる。

 公開初日を迎えたこの日、柳楽はモンゴルでの約3週間にわたったロケを振り返り、「飛行機で(モンゴルの首都)ウランバートルまで6時間くらい。そこからゲル生活をするところまでは9時間くらい。ヨーロッパに行けるくらいの時間がかかりました」と説明。「砂漠みたいな場所で運転手さんが『道に迷ったよ』って拗ねちゃったり(笑)。ドタバタもありました」と撮影までの過程を懐かしげに語った。

 劇中には野生のオオカミと対峙するシーンもあるということで、柳楽は「リードで繋がれているのですが、大丈夫かなと怖かったです。オオカミが何考えているかわからないし、ましてや向き合った経験もない。不安なのに監督は『オオカミは目が悪いから大丈夫だ』なんて言って……。それでもクルーの方々の心強さもあったから挑めました。何かあったら守るという安心感があって頼もしかったです」と現地クルーへの感謝を口にした。

 舞台あいさつでは、タケシとバディを組むアムラを演じたアムラ・バルジンヤムから映画の公開を祝福するメッセージ映像も届いた。柳楽はアムラについて「まさに兄貴という感じの人。男気のある人を見ていると自然と力をもらえる。尊敬できる人だなと、(モンゴルの)強い人がリーダーになれるという雰囲気が好き」とにっこり。

 その上で柳楽は「物質的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさが大切なんだなと、改めて僕自身も感じられた撮影でした」とコメント。「そういった部分にも注目して観てほしい。撮影というより旅。終えて僕自身も成長できたと思います」と笑顔を見せた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『ターコイズの空の下で』は新宿ピカデリーほか全国順次公開中