メディウェルは2月1日、「医師の年収」に関する調査結果を発表した。調査は昨年12月に実施し、同社運営のサービスに登録している医師1869人から回答を得た。

現在の年収を聞いたところ、最多は「1400〜1600万円未満」(11.8%)だった。次いで「1600〜1800万円未満」(11.2%)、「1800〜2000万円未満」(11.1%)、「1200〜1400万円未満」(10.6%)、「1000〜1200万円未満」(10.5%)と上位は"1000〜2000万円"に集中した。

年収が下がった医師の8割超が新型コロナの影響受ける


以降は「800万円未満」(9.1%)、「2000〜2200万円未満」(8.8%)、「800〜1000万円未満」(7.9%)、「3000万円以上」(6.0%)、「2200〜2400万円未満」(5.0%)、「2400〜2600万円未満」(4.6%)などと続いた。

勤務先での収入の変化を聞くと、半数近くが「変わらない」(46%)と答えたものの、3人に1人は「減った」(33%)と回答。勤務医の場合、基本的に収入が安定しており、医師年数に応じて収入が増えていくことを加味すると、通常よりも厳しい状況にあったことが読み取れる。

また、転職による一時的な変化を除くため、勤続2年以上に限定してみると、やはり約半数が「変わらない」(52%)と回答。「減った」(33%)は「増えた」(15%)を2倍上回った。

続いて、勤務先への新型コロナウイルスの影響を聞くと、6割強が「あったと思う」(41%)または「どちらかと言えばあったと思う」(22%)と回答。「ないと思う」(12%)または「あまりないと思う」(17%)と答えた人の2倍以上だった。

一方、収入が「減った」と答えた人に限定すると、合計83%が新型コロナの影響が「あったと思う」「どちらかと言えばあったと思う」と回答していた。

医師が自身の収入を改善するために取り組んでいるとしては「今まではスポットバイトだったが定期非常勤職を検討中」(50代女性、健診・人間ドック)と副業、非常勤先の確保や増加を検討している人が多かった。このほか、

「転職を検討しており、求職活動中です」(30代女性、美容)
「転職、独立系産業医の開始」(40代男性、心療内科)

と常勤先の変更を考えている人もみられた。

また、今後の見通しに関しては、

「医師の収入は今後間違いなく減少してくると思われるため、出来るだけ今のうちに働いておきたい」(50代男性、循環器内科)
「患者の減少と医師増加によって医師の収入は減ると思います」(40代男性、呼吸器内科)

と収入減少を見込んでいる人が多く、日頃から「節税と節約を意識している」(30代男性、眼科)という声もあった。