ブンデスリーガ18試合を消化して、いまだ勝ち点数は17のみ。最近4試合に絞ってみれば、わずか1得点のみで勝ち点も1つしか挙げることのできていない、ヘルタ・ベルリン。新年からの巻き返しを誓ったはずの1月からの攻勢は、逆に監督の進退問題へと繋がる結果を招いてしまった。

 後半戦初戦となった土曜夜のヴェルーダー・ブレーメンとのホーム戦では、クラブ首脳陣はここで勝利をおさめて事態の転換を願っていたものの、最終的には1−4と敗戦。これにより現在では様々なシナリオが検討されているところであり、その中の1つは元指揮官で、昨夏からU16を率いるパル・ダルダイ氏の復帰プランだ。さらにkickerが得た情報では、それが実現された場合にはプレーツ競技部門取締役もクラブを後にすることになる模様。

 2015年から2019年までの就任期間において、欧州の舞台への返り咲きを果たすなど、成功をおさめていたダルダイ監督だったのだが、しかしながらプレーツ氏は変化を求めて契約更新を見送っており、その結果で昨シーズンは4人もの監督交代劇を演じる結果を招いた。そして今季はクラブ史上最高額を投じて巻き返しを図るも、逆に悪化をみせ下位争いを展開しているところであり、土曜日にはファンによって退任要求のデモ運動さえ行われている。


 「そのことに意識を巡らせているわけではない」と、試合後にラバディア監督はコメント。「確かに酷い状況」であることに変わりはなく、「我々自身も非常に大きな失望を感じている」ところであり、それでも今は「これからのことをみていかなくてはならない」と強調。「客観的に考えたい。苦しい時もある。そして決断はクラブのためになされるもの。結果が出ていなければ、その監督は批判を受けるもの。そういうものだよ」と言葉を続けた。


 一方で対戦したヴェルダー・ブレーメンのフロリアン・コーフェルト監督は、ヘルタ・ベルリンの印象について「彼らのここまでの歩みは、非常に印象的なものであり、「今のピッチ上で見せている姿は、決して死んだチームの姿ではない」と説明。改めてラバディア監督について「指揮をとってきたクラブで結果を残してきた」指揮官であり、「ブンデスリーガにおいて、トップクラスの監督だ」と評価しているが、果たしてどういった結論が導き出されることになるだろうか。