飼い主の息子を救ったジャック・ラッセル・テリア(画像は『The Sun 2020年12月29日付「WOLF ATTACK Hero Jack Russell dies saving owner, 10, from hungry wolf after it spotted boy hiding in snow as he played hide and seek」』のスクリーンショット)

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昨年6月、米アリゾナ州立大学の研究チームが「犬は本能的に飼い主を救う」という研究結果が発表されていたが、このほどロシアで飼い主の息子をオオカミから救った犬がいた。犬は小さな身体で勇敢にもオオカミに立ち向かったが、大怪我をして息を引き取ってしまったという。『The Sun』『Daily Star』などが伝えている。

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ロシア連邦中北部に位置するコミ共和国のシンドルにある小さな村で12月21日、飼い主の息子を救うために犬が自ら犠牲となり命を落としてしまった。

地元に住む10歳のエメリヤン君(Yemelyan)は当時、他のきょうだいらとかくれんぼをして遊んでいた。エメリヤン君は外の庭に出て見つからないように積もった雪の中に潜り込んだが、その様子を少し離れた場所から野生のオオカミがジッと見つめていたのだ。

オオカミは雪の中に横たわっているエメリヤン君へそっと近づくも、エメリヤン君はオオカミの存在に全く気づかずかくれんぼに夢中になっている。このままではオオカミに襲われるのは目に見えていた。

その時、オオカミの存在に気づいたジャック・ラッセル・テリアの“ジェシー(Jessie)”が家の中から勢いよく飛び出して、オオカミへと突進していった。しかしジェシーの小さな身体ではオオカミに太刀打ちできず、反対に襲われて鳴き声をあげた。

エメリヤン君はジェシーの鳴き声で初めてオオカミの存在に気づき、急いで自宅に戻り父親ルスランさん(Ruslan)へことの次第を伝えた。

ルスランさんはジェシーを救うべくハンターの友人に電話して救援を頼み、外に飛び出した。オオカミはルスランさんに追われていることに気づき、ジェシーを放ってそのまま森の中へと消えていった。ジェシーはまだ息があったものの、オオカミに襲われたためにひどい怪我をしていた。

ルスランさんはすぐに妻マリナさん(Marina)と一緒にジェシーを連れて動物病院に向かった。しかしジェシーは、マリナさんの腕に抱かれたまま息絶えてしまったという。ルスランさんは当時のことを次のように語っている。

「悲劇は午後7時頃に起こり、その20分後に私たちはジェシーを救い出しました。オオカミは私たちがジェシーを探していることに気付いてジェシーを放したんだと思います。」

「ジェシーはまだ生きていました。それで私たちは200キロ先のシクティフカルにある動物病院に連れていったのです。彼らは『ジェシーを助ける』と約束してくれましたが、結局『何もできない』と言って鎮静剤を注射しただけでした。ジェシーはそのまま妻の腕の中で死んでしまったのです。」

ルスランさんによると最近、村では何頭かの犬がオオカミに襲われる事故が起きているという。村では現在、子供たちがオオカミに狙われるのを防ぐため、一部のハンターはジェシーを襲ったオオカミの射殺許可を得たようだ。

画像は『The Sun 2020年12月29日付「WOLF ATTACK Hero Jack Russell dies saving owner, 10, from hungry wolf after it spotted boy hiding in snow as he played hide and seek」(Credit: Social media)(Credit: VK.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)