テニスの試合中に、選手がベンチでランチ。主審も「初めて見た」

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現地5日の「全仏オープン」(フランス・パリ/9月27日〜10月11日/クレーコート)女子シングルス4回戦で珍しい出来事が起きた。試合中にもかかわらず、選手がフォークを手に食事をしたのだ。

それは世界66位のラウラ・シグムンド(ドイツ)対世界87位のパウラ・バドーサ ジベルト(スペイン)で、バドーサ ジベルトがメディカルタイムアウトを取った時のこと。


空いた時間でシグムンドは観客席から容器を受け取ると、ベンチでフォークを使って食事を始めた。通常テニスの試合では、2ゲームごとにコートサイドを変更するチェンジオーバーがある。チェンジオーバーには90秒間の休憩が設けられており、選手はこの間に水分補給したり、気持ちを落ち着かせたりする。


エネルギー補充のためにバナナやゼリー飲料を口にすることも多いが、食事をするほどの猶予はない。しかし、メディカルタイムアウトでは3分間の治療の時間があり、また治療箇所をフィジオが確認して治療がスタートしてから3分間となるため、待つ方はそれ以上の時間がある。シグムンドはこの時間を利用した。


そして試合はシグムンドが7-5、6-2で勝利を収めた。試合後の記者会見でシグムンドは食事についてこう語った。


「炭水化物を摂りたくて。エネルギーバーを食べようとしたんだけど、なかなか喉を通らなかった。フィジオに他のものを頼んだの。ポテトでも米でもいいから炭水化物がほしくて」「(試合中に)フォークを持って食べるのは変に見えるだろうけれど、低糖質よりはマシよ」


また主審も「不思議なものを見てきたけれど、コートサイドでこういう食事は初めて見た」と語っていた。


テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」で試合中に食事するシグムンド
(Photo by Julian Finney/Getty Images)