【前園真聖コラム】第309回「FC東京vs鳥栖は中止にするべきだった」
先週末も新型コロナウイルスにサッカー界は大きく揺れました。1日に開催されたFC東京vs鳥栖の試合後、長谷川健太監督は当日の午後、鳥栖に前夜発熱した選手がいるという連絡を受け、感染者がいるかもしれない状況の中が開催されたことを明らかにしました。
またU-19日本代表合宿では最初のPCR検査で陽性反応が出た選手がいたため、陰性だった選手だけを残して合宿を行うのではなく、合宿そのものが中止になりました。2日には大宮vs福岡で、福岡に陽性の疑いのある選手がいるということが判明したため、試合直前に中止が決定しています。
現在、日本サッカー協会もJリーグもガイドラインを作って試合や合宿の開催を判断しています。またJリーグは2週間に1度、Jリーグの負担でPCR検査を行うというコロナ対策を行っています。
当初はうまくいっていましたが、試合を再開して1カ月したころから、やはりガイドラインの基準だけでは対処できない問題が出てきました。PCR検査を行っても結果が出るまでに感染する可能性がある、PCR検査の結果が出るまでの時間を短縮するにしても全国規模で考えなければいけない、何よりJリーグ関係者だけが頻繁にPCR検査を受けていいのか、という点は考慮しなければなりません。
そして全チームがPCR検査をするためには現状でも1カ月で1億円前後の費用がかかると言われていますから、今後回数を増やすにしてもコストの問題も大きく関わってきます。この資金を捻出しようにも、入場者は制限されたままです。
ただ、そんないろいろな問題があるにしても、僕はやはり「選手ファースト」で考えてほしいと思います。先週末の例で言えば、鳥栖に発熱した選手がいたとしたら、たとえそれが疲労による一時的な体温の上昇だと考えられたにしても、今なら当然新型コロナウイルス感染を疑わなければならないし、PCR検査しても試合までに結果は出ないのですから、僕は中止すべきだったと思います。
スケジュールや払い戻しなどの考えなければいけないことはあると思います。それでも選手がいなくなれば試合はできないのですから、少しでも疑わなければいけない事態になったら中止。そう決めてこそ、僕は選手が安心してプレーできるのではないでしょうか。
今後、ガイドラインの見直しは進むでしょう。そこでもぜひ「選手ファースト」の視点は外さないでほしいと思います。
またU-19日本代表合宿では最初のPCR検査で陽性反応が出た選手がいたため、陰性だった選手だけを残して合宿を行うのではなく、合宿そのものが中止になりました。2日には大宮vs福岡で、福岡に陽性の疑いのある選手がいるということが判明したため、試合直前に中止が決定しています。
当初はうまくいっていましたが、試合を再開して1カ月したころから、やはりガイドラインの基準だけでは対処できない問題が出てきました。PCR検査を行っても結果が出るまでに感染する可能性がある、PCR検査の結果が出るまでの時間を短縮するにしても全国規模で考えなければいけない、何よりJリーグ関係者だけが頻繁にPCR検査を受けていいのか、という点は考慮しなければなりません。
そして全チームがPCR検査をするためには現状でも1カ月で1億円前後の費用がかかると言われていますから、今後回数を増やすにしてもコストの問題も大きく関わってきます。この資金を捻出しようにも、入場者は制限されたままです。
ただ、そんないろいろな問題があるにしても、僕はやはり「選手ファースト」で考えてほしいと思います。先週末の例で言えば、鳥栖に発熱した選手がいたとしたら、たとえそれが疲労による一時的な体温の上昇だと考えられたにしても、今なら当然新型コロナウイルス感染を疑わなければならないし、PCR検査しても試合までに結果は出ないのですから、僕は中止すべきだったと思います。
スケジュールや払い戻しなどの考えなければいけないことはあると思います。それでも選手がいなくなれば試合はできないのですから、少しでも疑わなければいけない事態になったら中止。そう決めてこそ、僕は選手が安心してプレーできるのではないでしょうか。
今後、ガイドラインの見直しは進むでしょう。そこでもぜひ「選手ファースト」の視点は外さないでほしいと思います。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。