もっとも谷口が懸念するのは無観客、5人交代制などイレギュラーなルールの影響で「試合の流れが一気に変わることは、今年は十分にありえます」という。続けて「練習試合のようにはいかないので、練習試合と同じようにやるつもりはないです」とも口にする。
 
 果たして4-3-3を採用したチームはどんな進化を見せてくれるのか。楽しみとともに、何が起こるか分からない不安を抱えながら、ここ4シーズンのリーグ戦では5勝3分けと分は良いが、難敵の鹿島との一戦に臨む。
 
構成●サッカーダイジェスト編集部
 
 
 
J1リーグ2節
川崎フロンターレ―鹿島アントラーズ
7月4日(土)/19:00/等々力陸上競技場
 
鹿島アントラーズ
今季成績(1節終了時):18位 勝点0 0勝0分1敗 0得点・3失点
 
 J1再開初戦の相手は難敵中の難敵、川崎だ。ここ4シーズン、リーグ戦では一度も勝ち星を挙げられず(3分5敗)、煮え湯を飲まされてばかりいる。そんな負の連鎖を断ち切ることができるかどうか、大きな見どころでもある。
 
 試合前2日間の練習を完全非公開にし、雑音をシャットアウト。まるで決勝の舞台に臨むかのような力の入れようだ。それだけ重要な一戦と、ザーゴ監督が位置付けていたことがうかがえる。
 
「攻撃的で、チームとしてのメンタリティもしっかり整っている川崎は間違いなく優勝候補のひとつ。勝負を分けるポイントは何か、そこはやってみなければ分からないが、自分たちがここまで練習で積み上げてきた自信をピッチで表現できれば、良い結果が出せるだろう」(ザーゴ監督)
 
 
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、チームの活動を休止していた鹿島が、政府の緊急事態宣言の全面解除を受け、全体トレーニングを再開させたのは5月28日だった。ザーゴ監督が掲げる新戦術の浸透に向けて、滞っていた作業を挽回すべく取り組んだ。
 
「ボールを効率よく動かすためにチーム全体が正しいポジションを取らなければいけないが、ゾーンごとに味方がどこにいてくれるのか、シーズン当初より自分たちがやろうとしているサッカーの理解が深まり、連係面や連動性は着実に高まっている」
 
 この1か月間ほどで、トレーニングマッチを3試合行なった。ザーゴスタイルの生命線であるビルドアップに明らかな改善と進歩が見られ、意図的にチャンスを作り出す回数も増えている。
 
「私が目指しているのは、守ってカウンターといったリアクションではなく、あくまでも自分たちから仕掛けていくスタイル。中断期間に映像を使ったり、緻密なトレーニングを重ねたことで、選手全員が同じイメージを持ってプレーできるようになってきた」