中央感染症指揮センターの陳時中指揮官

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(台北中央社)中央感染症指揮センターは30日午後、新型コロナウイルスの感染者が2人死亡したと明らかにした。うち1人は台湾内で感染したとみられていた50代女性で、集団感染が発生していた北部の病院で最初に感染が分かった患者だった。糖尿病や心血管疾患を患っていたという。台湾内の死者は5人になった。

もう1人の死者は60代男性。スペインへの渡航歴があり、帰国した20日に発熱し、23日に感染が判明していた。がんの病歴があった。

同センターは、新たに8人の感染者が見つかったとも発表。うち7人は海外で感染した「輸入症例」で、渡航先は米国やイギリス、フィリピン、エジプトなど。

国内で感染したとみられる1人は、すでに感染が確認されていた30代男性の5歳の息子。30代男性は桃園国際空港で働く交通部(交通省)観光局の職員で、20日にフィリピンからの帰国者と接触していた。

男性と接触した帰国者、20代男性は観光局幹部の息子で、28日に感染が分かった。30代男性は上司の指示を受けて、この20代男性を空港で出迎え、共にコーヒーを飲むなどしたことが交通部の調査で分かっており、波紋を広げている。

台湾内で確認された感染者は計306人。うち39人の隔離が解除された。

(陳偉テイ、張雄風、汪淑芬/編集:楊千慧)