エアコンから異臭がするのは、冬場の使い方が原因!?【誰でもできるカーメンテ】
●エアコンの臭いは、汚れと菌が原因になっている
車内の臭いは、快適で爽快なドライブを妨げ、不快感を増大させるものですね。その臭いの原因になっていることが多いのがエアコンです。今回は、エアコンの臭い対策について、ご紹介していきます。
・カビの温床、エバポレーター
カーエアコンは暖房・冷房・除湿の役割を持っています。3つの機能をもっているために、カビが発生しやすい状況になりやすいのがカーエアコンです。
エアコンの臭いが気になるのは、暖房を使用する冬場に多くあります。夏場に冷房をかけているときには、暖かい外気を冷やすために、エアコンガスを使い、冷房と合わせて除湿の機能が働いています。
逆に冬場は、外気をエンジンの熱を使って温めるため、必ずしもエアコンの機能を使用する必要がありません。A/CのボタンをONにしなければ、暖房にならないわけではないので、燃費を良くするために、A/CスイッチをOFFにしている人も多いのではないでしょうか。この状態では、送風のみの暖房となり除湿効果は働きません。
夏場は冷房プラス除湿機能をONで使用しているので、温度昇降の役割を持つエバポレーターに付着する水分も抑えることができ、カビの発生を抑えることができます。しかし、冬場にA/CスイッチをOFFにしてしまうと、エバポレーター内が結露しやすく水分が残り、カビやニオイの元となります。エアコンのニオイ対策には、春夏秋冬問わず、一年中A/CスイッチはONにしている方がいいでしょう。
・意外と汚れているエアコンフィルター
様々な物質が浮遊する外気を取り込み、綺麗な空気にして車内に送り込むために必要なエアコンフィルターも、エアコンの臭いの原因となっていることが多いです。
空気中のチリやホコリ、さらには排気ガスなどに含まれる有害物質やにおいの元を、エアコンフィルターを通すことにより浄化しているので、クルマが動いている際には、ほとんど常時働き続けています。これらの物質を取り込み続けて汚れたエアコンフィルターは、悪臭を放つ菌の温床となり、エアコンの悪臭につながってしまいます。一年に一度は交換し、綺麗な空気を車内に届けられる環境を作りましょう。
・エバポレーターとエアコンフィルターの清掃をしてみよう
まずは、エアコンフィルターの交換です。多く国産車では、助手席側のグローブボックスの奥にエアコンフィルターがあります。
グローブボックスを外すと、比較的簡単にアクセスでき、フィルターの抜き差しだけで交換が可能なケースが多いです。フィルターの上下を間違わないように取り付けしましょう。
一部輸入車では、エンジンルームからのアクセスが必要な車種や、インパネの奥に入っていて、簡単にエアコンフィルターにアクセスできないケースもあります。クルマの取り扱い説明書を確認して、簡単に交換できるのかを一度見てみましょう。
また、エアコンの奥からの臭いが取れない場合には、クイックエバポレータークリーニングがおすすめです。家庭用エアコンに吹きかける洗浄スプレーと同じような作用で、カーエアコン内部にあるエバポレーターを簡易的に清掃できます。専用のスプレーとホースを使って、薬液を噴霧します。
多くのカーディーラーやカー用品店でも行っているサービスなので、エアコンフィルターの交換でも臭いが取れない場合には、施工をお願いしてみるといいでしょう。
まとめ
クルマの臭いの悩みとして多くあげられるエアコンの臭いは、2大原因であるエアコンフィルターとエバポレーターを押さえれば、解消できることが多いです。
一年中働き続けるカーエアコンを時には労わり、綺麗に生まれ変わらせて快適な車内空間を作り出しましょう。
(文:佐々木 亘)
エアコンから異臭がするのは、冬場の使い方が原因!?【誰でもできるカーメンテ】(http://clicccar.com/2020/03/03/958255/)