4キャリアの覇権争いが本番へ! KDDIがすべての金融サービスをau PAYに統一し、 毎週総額10億円キャンペーンで勝負を仕掛ける
●すべての金融サービスをau PAYに統合!
KDDIは、auブランドのQRコード決済サービスとして、2019年4月より「au PAY」を開始していますが、au PAY にauブランドのポイントサービス「au WALLET」を統合させることを、1月28日の「au PAY発表会」で公にしました。
これまでスマートフォン用アプリとして提供されてきた「au WALLET」アプリも、今月行われたアップデートによって名称が「au PAY」に変更され、決済サービスも利用できる統合型アプリとなります。
電子決済サービス全体を扱えるアプリへ
統合されるのはau WALLETの名称を持つサービスすべてで、
・au WALLET プリペイドカード → au PAY プリペイドカード
・au WALLET クレジットカード → au PAY クレジットカード
・au WALLET ゴールドカード → au PAY ゴールドカード
・au WALLET スマートローン→ au PAY スマートローン
このようにすべてau PAYに統一されます。
またオンラインショッピングモール「au Wawma!」も「au PAY マーケット」に名称が変更となります。
各種カード券面は2020年5月以降、順次新デザインへ変更予定
au PAYは現在2000万を超える会員数を獲得しており、その会員基盤をポイントサービスに結び付けることで、KDDIの経済圏の強化を図ることを目的としています。
今回の統合の背景には、2019年12月に発表された、au WALLETとPontaポイントとの統合も関連しています。
ポイントサービスとしてのau WALLETは、2020年5月にPontaポイントへと統合により、au WALLETという名称が消滅します。
このため、au WALLETの名称を持つアプリやサービスをau PAYに変更する必要があったのです。
統合後のPontaポイントは会員数が1億以上となり、巨大な経済圏を形成できます。そしてこのPontaポイントを活かせる決済サービスとして、各種サービスを統合したau PAYが存在するという図式になります。
KDDIは決済サービスとポイントサービスで超巨大経済圏を作ろうとしている
●最終目標は「スーパーアプリ」の構築
KDDIの野望はこれだけではありまでん。
au PAYアプリをさらにアップデートし続けることで、
・預金、送金
・ローン
・決済
・投資
・保険、年金
こういったサービスも、全て「au PAY」アプリ内で行えるようにしていく予定です。
このように、決済やポイントサービスだけでなく、金融商品の管理や運用に至るまで、全てのサービスをワンストップで取り扱えるアプリである「スーパーアプリ」化を目指しているのです。
KDDIはスーパーアプリ化によって、
・ワンストップサービスによるユーザーの利便性を向上する
・自社の経済圏の確立と巨大化
・提携企業が参入しやすい環境の構築
これらを行うことを最終目標として目指しているのです。
今後のアップデートでオートチャージや公共料金の支払いにも対応させていく
●通信キャリア各社が狙うスーパーアプリ
実は、スーパーアプリによるユーザーの囲い込みや自社経済圏のさらなる巨大化を狙っているのは、KDDIだけではありません。
NTTドコモは、
「d払い」アプリをスーパーアプリ化するため、アプリ内でさまざまな提携企業のサービスを利用できる「ミニアプリ」システムを導入しています。
また楽天は、
1億アカウントを超える自社の経済圏を持ち、オリジナルスマートフォン「Rakuten mini」に独自UIを採用することで、ホーム画面から楽天の各種サービスを利用しやすい環境により端末自体をスーパーアプリ化する試みを行っています。
楽天サービスへのアクセスを容易にする独自UIを採用した、クレジットカードサイズの超小型スマートフォン「Rakuten mini」
QRコード決済サービスの世界で、au PAYと熾烈なシェア争いを繰り広げている「Pay」を擁する、ソフトバンクグループとの戦いも目が離せません。
ソフトバンクグループもまた、
PayPayを核としてスーパーアプリ化していく計画です。
2019年にはヤフーとLINEの経営統合も発表され、PayPayとLINE Payの統合なども噂されています。
2020年は各社のスーパーアプリ化により、各社の経済圏の覇権競争がさらに激化していくことは間違いありません。
PayPayもまた、金融や保険サービスへと進出しようとしている
●KDDIのスマートマネー構想の軸としてのau PAY
KDDIは2月10日より3月29日までの期間中、au PAYアプリの利用で最大7万円分のポイントを還元する「誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーン」を実施します。
au PAYアプリはauユーザー以外でも利用できます。
なお、キャンペーンは還元額が毎週10億円に達し次第、終了となります。
ポイントの付与は、利用後2ヶ月以内としている
電子決済から投資、保険まで、あらゆる金融サービスを統合する「スマートマネー構想」は、KDDIの成長戦略の大きな柱と言えます。
そのスマートマネー構想の軸となるのがスーパーアプリなのです。
人々が日常的に利用するコンビニやレストラン、さらには交通機関までも巻き込みながら、通信キャリアによる経済圏は拡大し続けます。
果たしてどの通信キャリアが、スーパーアプリによる「経済圏」の覇権争いの勝者となるのでしょうか。戦いは今、始まったばかりです。
執筆 秋吉 健
KDDIは、auブランドのQRコード決済サービスとして、2019年4月より「au PAY」を開始していますが、au PAY にauブランドのポイントサービス「au WALLET」を統合させることを、1月28日の「au PAY発表会」で公にしました。
これまでスマートフォン用アプリとして提供されてきた「au WALLET」アプリも、今月行われたアップデートによって名称が「au PAY」に変更され、決済サービスも利用できる統合型アプリとなります。
電子決済サービス全体を扱えるアプリへ
統合されるのはau WALLETの名称を持つサービスすべてで、
・au WALLET プリペイドカード → au PAY プリペイドカード
・au WALLET クレジットカード → au PAY クレジットカード
・au WALLET ゴールドカード → au PAY ゴールドカード
・au WALLET スマートローン→ au PAY スマートローン
このようにすべてau PAYに統一されます。
またオンラインショッピングモール「au Wawma!」も「au PAY マーケット」に名称が変更となります。
各種カード券面は2020年5月以降、順次新デザインへ変更予定
au PAYは現在2000万を超える会員数を獲得しており、その会員基盤をポイントサービスに結び付けることで、KDDIの経済圏の強化を図ることを目的としています。
今回の統合の背景には、2019年12月に発表された、au WALLETとPontaポイントとの統合も関連しています。
ポイントサービスとしてのau WALLETは、2020年5月にPontaポイントへと統合により、au WALLETという名称が消滅します。
このため、au WALLETの名称を持つアプリやサービスをau PAYに変更する必要があったのです。
統合後のPontaポイントは会員数が1億以上となり、巨大な経済圏を形成できます。そしてこのPontaポイントを活かせる決済サービスとして、各種サービスを統合したau PAYが存在するという図式になります。
KDDIは決済サービスとポイントサービスで超巨大経済圏を作ろうとしている
●最終目標は「スーパーアプリ」の構築
KDDIの野望はこれだけではありまでん。
au PAYアプリをさらにアップデートし続けることで、
・預金、送金
・ローン
・決済
・投資
・保険、年金
こういったサービスも、全て「au PAY」アプリ内で行えるようにしていく予定です。
このように、決済やポイントサービスだけでなく、金融商品の管理や運用に至るまで、全てのサービスをワンストップで取り扱えるアプリである「スーパーアプリ」化を目指しているのです。
KDDIはスーパーアプリ化によって、
・ワンストップサービスによるユーザーの利便性を向上する
・自社の経済圏の確立と巨大化
・提携企業が参入しやすい環境の構築
これらを行うことを最終目標として目指しているのです。
今後のアップデートでオートチャージや公共料金の支払いにも対応させていく
●通信キャリア各社が狙うスーパーアプリ
実は、スーパーアプリによるユーザーの囲い込みや自社経済圏のさらなる巨大化を狙っているのは、KDDIだけではありません。
NTTドコモは、
「d払い」アプリをスーパーアプリ化するため、アプリ内でさまざまな提携企業のサービスを利用できる「ミニアプリ」システムを導入しています。
また楽天は、
1億アカウントを超える自社の経済圏を持ち、オリジナルスマートフォン「Rakuten mini」に独自UIを採用することで、ホーム画面から楽天の各種サービスを利用しやすい環境により端末自体をスーパーアプリ化する試みを行っています。
楽天サービスへのアクセスを容易にする独自UIを採用した、クレジットカードサイズの超小型スマートフォン「Rakuten mini」
QRコード決済サービスの世界で、au PAYと熾烈なシェア争いを繰り広げている「Pay」を擁する、ソフトバンクグループとの戦いも目が離せません。
ソフトバンクグループもまた、
PayPayを核としてスーパーアプリ化していく計画です。
2019年にはヤフーとLINEの経営統合も発表され、PayPayとLINE Payの統合なども噂されています。
2020年は各社のスーパーアプリ化により、各社の経済圏の覇権競争がさらに激化していくことは間違いありません。
PayPayもまた、金融や保険サービスへと進出しようとしている
●KDDIのスマートマネー構想の軸としてのau PAY
KDDIは2月10日より3月29日までの期間中、au PAYアプリの利用で最大7万円分のポイントを還元する「誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーン」を実施します。
au PAYアプリはauユーザー以外でも利用できます。
なお、キャンペーンは還元額が毎週10億円に達し次第、終了となります。
ポイントの付与は、利用後2ヶ月以内としている
電子決済から投資、保険まで、あらゆる金融サービスを統合する「スマートマネー構想」は、KDDIの成長戦略の大きな柱と言えます。
そのスマートマネー構想の軸となるのがスーパーアプリなのです。
人々が日常的に利用するコンビニやレストラン、さらには交通機関までも巻き込みながら、通信キャリアによる経済圏は拡大し続けます。
果たしてどの通信キャリアが、スーパーアプリによる「経済圏」の覇権争いの勝者となるのでしょうか。戦いは今、始まったばかりです。
執筆 秋吉 健