ハリウッドを代表する女優のひとりであるスカーレット・ヨハンソン。主演を務めるNetflix映画『マリッジ・ストーリー』で、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、今後の展開から目が離せない。そんな彼女が出演したおすすめ映画をまとめてご紹介。

スカーレット・ヨハンソン プロフィール


Netflix映画「マリッジ・ストーリー」12月6日(金)独占配信開始

スカーレット・ヨハンソンは、1984年11月22日生まれ、アメリカ・ニューヨーク出身。幼少期から子役として舞台に立ち、『ノース 小さな恋人』(94)で映画デビューを果たす。

映画初主演作『のら猫の日記』(96)で高い評価を受け、11歳にして一躍注目を浴びる。以降も『ゴーストワールド』(01)、『ロスト・イン・トランスレーション』(03)、『真珠の耳飾りの少女』(03)など話題作への出演を重ね、数々の映画賞ノミネートを成し遂げ、ハリウッドでの実力と知名度を確立していく。

『アイアンマン2』(10)で初のマーベル作品出演を果たし、活躍の場をさらに拡大。一方で『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(13)のようなインディペンデント作品で体当たりの演技をみせるなど、幅広い作品に意欲的に出演する。

公開中の『マリッジ・ストーリー』(19)の高い演技力が話題となり、第92回アカデミー賞 主演女優賞にノミネートされた。また、2020年1月17日公開の『ジョジョ・ラビット』では、助演女優賞にノミネートされている。

『ゴーストワールド』(2001)

アメリカの若者の間で人気を誇るダニエル・クロウズの同名コミックを、『クラム』などのテリー・ツワイゴフ監督が実写映画化。不器用な10代の女性たちの青春を描く。

幼馴染のイーニド(ソーラ・バーチ)とレベッカ(スカーレット・ヨハンソン)は、周囲にうまく馴染めず孤立している。2人は高校卒業後に一緒に暮らす計画を立てるが、進路も決めずふらふらと毎日を過ごしていた。ある日、新聞の出会い系広告で、さえない中年男性シーモア(スティーヴ・ブシェミ)と出会うのだが……。

メインキャストのレベッカを演じたスカーレット・ヨハンソンは、本作で若手実力派女優としての地位を確実なものとした。

『アメリカン・ラプソディ』(2001)

監督・脚本を手掛けたエヴァ・ガルドスの実体験に基づく人間ドラマ。ハンガリー系アメリカ人の少女の成長を描く。

時は1950年、若い夫婦は幼い娘ジュジーを置いて、ハンガリーからアメリカへ亡命。6年後に家族は再会を果たすが、両親の記憶がないジュジーは家族に馴染めない。そして15歳になったジュジー(スカーレット・ヨハンソン)は、本当の家族の意味を知るために故郷ハンガリーへと向かう。

スカーレット・ヨハンソンは、アイデンティティを問いながら成長していく少女ジュジーを熱演し、高い評価を得ている。

『真珠の耳飾りの少女』(2003)

オランダの天才画家・フェルメールの肖像画に着想を得た同名小説を、『ハンニバル・ライジング』などのピーター・ウェーバー監督が実写化。名画に秘められた愛の物語を、少女の視点で描く。

1665年のオランダ。少女グリート(スカーレット・ヨハンソン)は、家計を支えるため、画家のフェルメール(コリン・ファース)の屋敷で働き始める。やがてグリートの天才的な色彩感覚に気づいたフェルメールは、彼女に絵の具の調合を手伝わせるようになるのだが……。

主人公のグリートを演じたスカーレット・ヨハンソンは、その演技力を高く評価され第61回ゴールデングローブ賞 最優秀主演女優賞にノミネート。外見もまるで絵画の少女そのものだと大きな話題を呼んだ。

『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)

東京を舞台に、中年のハリウッド俳優と若い人妻との出会いを描いたヒューマンラブストーリー。監督・脚本を手掛けたソフィア・コッポラは、本作で第76回アカデミー賞 脚本賞受賞のほか多数の受賞を成し遂げ一躍話題となった。

ハリウッドスターのボブ・ハリス(ビル・マーレイ)は、CM撮影のために来日する。カメラマンの夫に同行して来日したシャーロット(スカーレット・ヨハンソン)は同じホテルに宿泊していた。互いに孤独を抱える二人の人生が交錯する。

孤独な若妻シャーロットを演じたスカーレット・ヨハンソンは、第57回英国アカデミー賞 主演女優賞に輝いた。

『プレステージ』(2006)

クリストファー・プリーストのSF小説「奇術師」を、『メメント』、『インターステラー』などのクリストファー・ノーラン監督が実写化。二人の天才マジシャンの死闘を描いたサスペンスドラマ。

かつて同じ師匠に従事していた天才マジシャンのアンジャー(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベイル)。アンジャーの妻の死によって二人は対立し、マジックを通して激しい闘いを繰り広げる。

スカーレット・ヨハンソンが演じたのは、セクシーな奇術助手・オリヴィア。アンジャーの助手だが、二人の天才マジシャンを惑わす魅力的な女性を熱演した。

『私がクマにキレた理由(わけ)』(2007)

女性から圧倒的支持を受けたベストセラー小説「ティファニーで子育てを」を実写化。『アメリカン・スプレンダー』のシャリ・スプリンガー・バーマンとロバート・プルチーニのコンビが監督を務める。

エリートを夢見るも就活に失敗したアニー(スカーレット・ヨハンソン)は、ひょんなことからマンハッタンのセレブの家庭でナニー(子守)として働くことに。セレブの生活に心が躍るが、自分勝手な一家にこき使われ、わがままな息子もなつかず悪戦苦闘する。

主演を務めたスカーレット・ヨハンソンが演じたのは、恋に仕事に奮闘する女性・アニー。どこにでもいる等身大の女性を演じ、多くの人の共感をさらった。

『アベンジャーズ』(2012)

マーベル・コミックスによるクロスオーバー企画「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第6作品目。ジョス・ウェドンが監督・脚本を担当。これまでの作品のヒーローたちを演じた豪華キャストが名を連ねる。

地球壊滅の危機を食い止めるべく、ヒーローたちが「アベンジャーズ」として召集される。しかし過去の戦いで苦悩を抱える彼らの足並みは揃わず、チームで戦うことを拒否して衝突を繰り返す。次第に明かされていく彼らの知られざる過去と苦悩。人類史上最大の敵を前に、果たして彼らは地球を救うことができるのか?

『アイアンマン2』で女スパイのブラック・ウィドウを演じ、マーベル作品初出演を果たしたスカーレット・ヨハンソンが、本作にも登場。強く妖艶な女スパイを魅力たっぷりに演じている。

『her/世界でひとつの彼女』(2013)

『かいじゅうたちのいるところ』『マルコヴィッチの穴』などのスパイク・ジョーンズが監督・脚本を務めたSFラブストーリー。人工知能の声に惹かれた男性の恋の行方を描く。

近未来のロサンゼルス、代筆ライターをしているセオドア(ホアキン・フェニックス)は、妻キャサリン(ルーニー・マーラ)と別れて悲嘆に暮れていた。ある日、人工知能型OS“サマンサ”(声:スカーレット・ヨハンソン)に出会ったセオドアは、実体を持たず声だけの彼女に惹かれていく……。

声のみの出演にもかかわらず、スカーレット・ヨハンソンの演技は高い評価を受け、アカデミー賞ノミネートの声も上がるほどであった。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)

士郎正宗の大人気SFコミック「攻殻機動隊」を原作とし、『スノーホワイト』のルパート・サンダーズ監督が実写映画化。近未来を舞台に、脳以外は全身義体の少佐が率いる捜査組織の活躍を描く。

脳とわずかな記憶だけを残し、全身義体(サイボーグ)となった少佐(スカーレット・ヨハンソン)。彼女は最強の捜査官として捜査組織公安9課を率いていた。世界的なサイバーテロ事件の捜査にあたる中で、過去の記憶に関わる出来事に触れる。

日本でもファンの多い主人公の少佐を演じたスカーレット・ヨハンソン。鍛えられたフィジカルと繊細な演技に注目したい。

『マリッジ・ストーリー』(2019)

『フランシス・ハ』、『ヤング・アダルト・ニューヨーク』などのノア・バームバックが監督・脚本を手掛けたNetflixオリジナル映画。離婚を控えた夫婦の苦悩や葛藤を、軽妙な会話も交えながら丁寧に描いたヒューマンドラマ。

夫婦生活がこじれ離婚を決めた女優のニコール(スカーレット・ヨハンソン)と舞台演出家のチャーリー(アダム・ドライバー)。円満離婚を望んでいたが、長年の不満が爆発し、弁護士をたてての争いに発展してしまう。離婚のプロセスに戸惑い、親としてのこれからに苦悩する夫婦の姿をリアルで辛辣ながら思いやりあふれる視点で描く。

ニコールを演じたスカーレット・ヨハンソンの迫真の演技は高く評価され、第92回アカデミー賞 主演女優賞にノミネートされた。

【文・ココネコ】

(C)2007 The Weinstein Company, LLC. All rights reserved.TM & (C) 2012 Marvel & Subs.(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.Netflix映画「マリッジ・ストーリー」12月6日(金)独占配信開始