中国の電子商取引大手アリババ・グループは、香港の政情不安を受けて延期していた同市場への上場計画(最大150億ドル規模)を早ければ11月にも実施する。関係筋が30日、明らかにした。

ネット通販最大の商戦日である11月11日の「独身の日」の直後に香港取引所に上場申請を行う計画で、11月末にかけてか、12月上旬に上場する可能性があるという。

アリババの上場は、主要資本市場としての香港株式市場の地位向上につながる。香港市場は2018年に新規株式公開(IPO)を通じた資金調達規模で世界トップだったものの、今年は民主化を求める反政府デモを背景に、ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に後れを取っている。

ロイターはこれまでに、アリババが上場時に100億─150億ドルの調達を目指すと報じている。

ただ関係筋は、アリババの計画は依然として市場の状況に左右されると指摘した。

アリババは現時点でコメント要請に応じていない。同社は8月下旬の上場に向け、準備を進めていたが、香港での反政府デモを背景にした政情不安を理由に延期した。

[香港/ニューヨーク 30日 ロイター]




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