ニュージーランドのスティーブ・ハンセンヘッドコーチ【写真:Getty Images】

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アイルランド戦に言及「偉大なパフォーマンス」「日本全土が誇りにすべき」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で、ホスト国・日本は世界ランク1位として今大会開幕を迎えたアイルランドを撃破し、世界に衝撃を与えた。世紀の番狂わせでA組首位に躍り出た強さを、3連覇を狙う最強軍団のニュージーランドのスティーブ・ハンセンヘッドコーチ(HC)が「彼らから学ばなければ愚か」「日本全土が誇りにすべき」と称賛している。大会公式サイトが報じている。

 北半球最強軍団の撃破した日本はオールブラックスを指揮する名将に感銘を与えていた。「静岡の衝撃」と呼ばれる日本の勝利について「ラグビーにとって素晴らしいこと」と振り返ったという指揮官。アイルランドを攻略したジャパンの攻撃から多くを学ぶべきと語ったという。

「彼ら(日本代表)は我々に熟考すべき数多くのことをもたらしてくれた。もし、我々が彼らから学ばなければ、かなり愚かなことだ。彼らは凄まじい勇気、決意、そして、数多くのスキルを見せてくれた。脱帽だ。本当に偉大なパフォーマンスで、日本全土が誇りにすべきものだ」

 さらに「ラグビーの世界であれ以上の試合はない」とまで言い切った名将は日本人の誰もが誇りに思うべきと主張し、相手が高温多湿な環境で苦しんだ中で日本が展開したスピーディーな展開を高く評価したという。

次世代への影響も評価「全体的にラグビーにとって偉大なこと」

「我々も素早いプレーをしたい。あそこまでの速さのプレーを望むか、できるのか、わからないが。この湿度がアイルランド人と試合のスピードに影響を与えていた」

 今大会の日本代躍進は子供たちも熱狂させている。「ラグビーをプレーしたいと思っている、ここの小さな子供たちにとって、単純に素晴らしい。全体的にラグビーにとって偉大なことだ」とも語ったというハンセン監督。しかし、ベスト8で日本と対戦する可能性は残されている。「試合ごとに状況は変わってくる。何度も同じ相手と戦っても、ぞれぞれ全く別物だ」とした。

 昨年11月に東京で対戦した時はサブメンバー中心だったオールブラックスは日本に5トライを献上。69-31で勝利したが、ハンセン監督は楽観視せず、大物食いを演じるホスト国に最大限の敬意を払っていた。(THE ANSWER編集部)