「心と体を傷つけられて亡くなった天国の子供たちのメッセージ」展

写真拡大

毎年、夏休み明け前後は子供の自殺が特に多い。東京都人権プラザはこの時期に合わせ、昨年に引き続き「心と体を傷つけられて亡くなった天国の子供たちのメッセージ」展を開催している。いじめなどにより亡くなった子供たちのメッセージを紹介する企画展で、会期は8月31日まで。

7月に厚生労働省が公表した「令和元年版自殺対策白書」によると、2018年の全世代の自殺者総数は9年連続で減少し、人口10万人当たりの自殺者数を示す「自殺死亡率」も減少した。だが19歳以下の自殺者数は前年比32人増の599人。1978年の統計開始以来、最悪の数字を記録した。

遺書などから原因や動機を特定できたケースの中で最も多かったのは学校問題。それに健康問題と家庭問題が続く。学校問題の中では「学業不振」が最多で、「進路の悩み」、「学友との不和」と続くが原因を特定できないケースも多い。

10〜19歳の死因の第1位は自殺となっており、若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは主要先進国(G7)では日本だけ。その死亡率も他国に比べて高い。

平均寿命や健康寿命が継続的に延伸し「人生100年時代」が叫ばれる陰で、若い世代の自殺は深刻な状況にある。亡くなった子供たちの命に思いを巡らせるとともに、子供の安全と権利について考える良い機会になるのではないだろうか。

【企画概要】
(URL:https://www.tokyo-hrp.jp/exhibition/gallery_2019_01.html

名称: 「心と体を傷つけられて亡くなった天国の子供たちのメッセージ」展
会期: 2019年8月21日(水)〜8月31日(土) ※日曜休館
開館時間: 9:30〜17:30
入場料: 無料
会場: 東京都人権プラザ ロビーギャラリー
   (東京都港区芝2-5-6 芝256スクエアビル 1階)
主催: 東京都人権プラザ(指定管理者: 公益財団法人東京都人権啓発センター)
協力: 特定非営利活動法人ジェントルハートプロジェクト

トークセッション
8月24日(土)14:00〜16:00
スマイリーキクチ氏(タレント)ほか
テーマ:インターネットといじめの問題
トーク終了後に映像上映。
上映作品:「ほんとの空」(2012年・東映、36分)
定員:80 名(事前申込不要、当日先着順)

【参考】
厚生労働省:みんなのメンタルヘルス
 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
厚生労働省:令和元年版自殺対策白書
 概要:https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/19-2/index.html
 本体:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/

医師・専門家が監修「Aging Style」