ベルギー代表のルカク photo/Getty Images

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指揮官アントニオ・コンテを迎え、悲願のスクデット獲得へ着々と準備を進めるインテル。新戦力も数名加入したが、中でもカギを握るのはFWロメル・ルカクではないだろうか。マンチェスター・ユナイテッドから獲得したルカクはコンテお気に入りのストライカーと言われ、長年欲しがっていた選手だ。コンテはマウロ・イカルディをプランに含めていないため、ルカクがどこまで得点を奪えるかが1つのポイントになる。

では、ルカクはセリエAの舞台で結果を残せるのか。伊『Calciomercato』がデータからルカクの特長を探っているが、まず評価されているのはシュート精度だ。ルカクは昨季1試合平均2.2本のシュートを放っているが、そのうち57.1%が枠を捉えている。数少ないチャンスを確実に得点へ結びつけるという点では、期待できる数字と言っていいだろう。

空中戦も強みの1つだ。ルカクにはパワーとスピードが揃っているが、空中戦でも1試合平均7.01回競り合って勝率は45.3%と悪くない。前線で強引にボールを収めることもできるはずで、この能力もコンテが好んでいる理由だろう。

弱点を挙げるならば、足下の細かい技術だろうか。ドリブルで相手DFを突破するようなプレイはそれほど得意ではなく、1試合平均3.25回のドリブルを試みて成功率は50%と高くない。ゴール前で結果を残すタイプということができ、チャンスメイクの部分で多くを望むのは難しいか。

残る問題は、イカルディよりも良いFWなのかということだ。イカルディをプランから外すのは指揮官の自由だが、ルカクがイカルディより優れた数字を残せなければ意味はない。イカルディは何かとトラブルもあったが、最前線からチームを引っ張ってきた絶対的エースだった。ルカクにはイカルディ以上の成績が求められる。

ルカク獲得はインテルにとって大きなチャレンジであり、移籍金は8000万ユーロとも言われている。移籍金に見合う数字を残せるのか、ルカクが大当たりとならなければスクデット獲得は実現しないだろう。

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