既報通りSCフライブルクのケヴェン・シュロッターベックが、昇格組1.FCウニオン・ベルリンへと1年間の期限付きで、レンタル移籍することが明らかとなった。22才のディフェンダーがこれまで歩んできた道は、まさに浮き沈みの激しいものだった。

 2012年までシュトゥットガルター・キッカースのユースセンターにて育成された後、アマチュアクラブのVfLキルヒハイムや、TSGバックナングを渡り歩いた同選手だったのだが、そのブンデス5部相当のバックナングにて頭角を現し、ブンデス4部相当のSCフライブルクの下部チームへと移籍。

 そこで早速主力の座を掴み取ると、初年度でリーグ戦35試合に出場。その翌シーズンも引き続き下部チームでのプレーが続いていたのだが、そこでトップクラブにてディフェンダー陣に離脱者が相次いだことにより、思いの外はやくブンデスリーガデビューの時を迎える結果に。

 だがそこでもデビュー戦となった第20節シュトゥットガルト戦にてkicker採点3と期待に応えてみせると、一度は下部チームに戻ったがしばらくして再びトップチームに昇格。第26節からの9試合中8試合で最終的にてフル出場するなど、充実した時期を過ごしている。

 ただ来シーズンではリーンハルトやコッホ、グルデといった負傷組の復帰に伴い、これまでのように出場機会の確保が厳しい状況にあったことからも、フライブルク側は高いレベルで武者修行をつめる場を模索。そこで関心を示したのが昇格組ウニオン・ベルリンだった。

 ウニオンでマネージャーを務めるリーネルト氏は、「ケヴェン・シュロッターベックは我々がセンターバックに求めていた選手像に非常にマッチする選手だよ。才能をもった若手選手であり、さらにブンデスリーガにて実力を証明した経験も持ち合わせている。加えてその左足から、我々のプレーにフレキシブルさももたらしてくれることだろう」とコメント。

 一方でシュロッターベックは、今回の移籍の決断について「自分にとって正しいものだと確信している。個人的な目標としては、できる限り実戦経験を積めることにあるし、自分のできる限りでチームの助けにもなっていきたい。」と述べ、「ウニオンについてはたくさんポジティブなことを耳にしているし、次のステップに進むために正しい環境に身を置けると思う」との考えも示している。