PK志願も無念の失敗…伊藤洋輝、決勝Tで汚名返上へ「違う形で結果を」

写真拡大

 U−20日本代表は、29日に行われたFIFA U−20ワールドカップ ポーランド2019・グループステージ第3節でイタリアと0−0で引き分けて、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。

 前半の立ち上がり9分だった。田川亨介が東俊希からのロングパスでペナルティエリア左に抜け出すと、相手に倒されてPKを獲得。すると伊藤洋輝がキッカーを志願し、田川も「僕はそのとき、ひざが痛かったので、任せようと思った」と快諾したという。

 汚名返上のチャンスだった。初戦で不本意なパフォーマンスを見せていた伊藤は、「エクアドル戦があまり良くなかったので、決めて吹っ切りたかった」。このPKに挽回の思いを込めたが、ゴール右下を狙ったシュートは無念にも相手GKに阻まれ、「あそこに蹴ろうと決めて思いっきり蹴った。(PKは)練習しときます…」と苦笑いを浮かべた。

 PK失敗の雪辱を狙うように、40分にはエリア右でこぼれ球をダイレクトで叩き、42分にはミドルシュートで相手ゴールを脅かして、得点への気持ちを見せた。目に見える結果は出せなかったが、「チームに迷惑はかけたけど、その後は切り替えてプレーできていた。違う形で結果を残せればいいかなと思う」と前を向いた。

 日本は、“引き分け狙い”で守勢のイタリアから得点を奪うことができず、首位突破を逃した。伊藤は「0−0でしっかり終わり切れるイタリアの強さや戦い方のうまさを痛感した」と振り返り、「これからトーナメントなので、戦い方のうまさはより必要になってくる。ボランチとして、今回の経験を生かしながら、自分のものにしていきたい」と収穫を語った。次戦からはよりゲームコントロールが求められる一発勝負のノックアウトステージ。中盤で攻守の核となる伊藤が汚名返上を期す。