消滅可能性都市からの行き先は“ムーミン谷駅”
西武は今回のリニューアルの狙いを「観光の拠点と位置付け、沿線外から来てもらえる駅を目指した」(京尾淳一計画管理部鉄道計画課課長補佐)と話す。飯能は自然あふれる土地柄ながら、川越や秩父などに比べ、観光地としての知名度は低い。大型レジャー施設の開業を機に、最寄駅から北欧気分が味わえる仕掛けを施した。
ムーミンバレーパークは、北欧の世界観が楽しめるテーマパーク「メッツア」の一部。駅や宮沢湖など飯能一帯の「フィンランド化」は西武だけでなく、飯能市の強力なバックアップがある。飯能市は少子高齢化などから「消滅可能性都市」の一つにあげられ、強い危機感の中、メッツアを誘致。立地決定後も、ふるさと納税に「ムーミン基金」を設置し、集めた2億円を事業に投入するなど支援体制を構築した。
飯能駅はムーミンバレーパーク開業から約1カ月で乗降客数が前年比1割増と堅調。官民一体の取り組みで沿線外から観光客を呼び込めれば、町おこしの成功例となりそうだ。
【概要】西武池袋線の特急や急行の停車する主要駅の一つで、多くの列車が折り返す。2017年度の1日の乗降者数は3万2101人。
