16日放送、テレビ朝日「報道ステーション」に、野球解説者の川上憲伸氏が出演。白星が遠いシアトル・マリナーズの菊池雄星に言及した。

現地15日の試合で、菊池は3試合連続で1回から失点すると、3回には被弾。序盤で3点を失うと、4回以降は安打を許さなかったが、打線の援護もなく初黒星を喫した。

川上氏は「試合をしっかりつくっているが、勝ち運がなく勝てていない」と菊池を評価。スピードや球威・キレについては、「今までどおりの力を十分発揮している」と分析する。

一方で気になるのがコントロールだ。多少の疲れなどから、左ひじが本来の位置より若干ながら低く、ストレートが高く浮いたり、変化球の腕の振りが弱まってキレが悪くなっているという。

また、川上氏は菊池が落ちる球をほとんど使っていないと指摘。特に右打者を相手に、チェンジアップを有効に使うべきと提言する。

川上氏によると、メジャーの打者は踏み込んで打ちにくるため、内に入る変化球が少しでも甘くなると長打につながる。そのため、外に逃げるチェンジアップがあれば、「投球の幅が広がって、勝ち運が出てくるのではないか」と述べた。

日本でチェンジアップを使っていた菊池が、メジャーで多投していない理由は分からないとしたうえで、川上氏は日本とアメリカのボールの違いや、捕手とのコミュニケーションが原因ではないかと推測している。

期待される菊池の初白星はいつ訪れるのか。この質問に、川上氏は「5日後です」と回答。次回登板での勝利に太鼓判を押した。