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ハウステンボスが家庭向けロボットに参入した。第一弾は"気になる家族をやさしく見守る"コミュニケーションロボット「TELLBO」(テルボ)だ。ロボスタでは既に実機レビューをお伝えしているが、4月16日、都内のエイチアイエス本社において、開発に協力したユカイ工学と共同で記者発表会が行われたので、今回はその様子をレポートする。発表会にはエイチアイエスの澤田社長も登壇し、家庭用ロボット事業に関する意気込みを語った。


具体的な例は下記の通り。
簡単:
Wi-FiではなくSIMカードでの通信を採用することでセットアップや通信トラブルを減らす
安心:
会話メッセージ機能はもちろん、ドアセンサーによる見守り、リマインダーで日常の予定を知らせてくれる機能
可愛い(癒し):
ぬいぐるみ形状を筒状の本体に被せる方式でフワフワのロボットを実現


●人を繋ぐロボット
ユカイ工学の青木氏が世の中に送り出したロボットは「BOCCO」(ボッコ)や「Qoobo」(クーボ)などが知られている。中でも「BOCCO」の機能を「TELLBO」は高齢者向けに応用した。子どもの見守りは「BOCCO」、高齢者の見守りは「TELLBO」と、市場の棲み分けも明確にしている。


青木氏:

私達はコミュニケーションロボットをすべての家庭に届けようというビジョンを持っています。「BOCCO」は留守番をしている子どもと家族がコミュニケーションできるロボットとして2015年に発売しました。また、オプションでドアや鍵の開け閉めや室温を検知するセンサーなどを用意して、見守り機能を充実させました。「TELLBO」は「BOCCO」のプラットフォームを活用するカタチでスピーディに開発を進めてきました。

TELLBOと見守り用のIoTセンサ。左から人感センサ(黄)、部屋センサ、ドアセンサ(標準で同梱)、鍵センサ。BOCCOと共通のものを採用して開発をスピーディに行った。「クマとスマホが家族を繋ぐ 離れて暮らす大切な人との会話を促す見守りロボット、ハウステンボス「TELLBO(テルボ)」実機レビュー」より

また、最近はBOCCOユーザーにも高齢者の方が増えてきました。リマインダーによる服薬時間の管理、冬場の乾燥、夏場の熱中症の管理などのニーズがあります。また、ケアマネージャとのコミュニケーションに使われる例も増えています

ユカイ工学株式会社 代表 青木俊介氏



●更に進化したロボットの開発と提供もめざしていく
最後に澤田社長が登壇し、今回のプロダクトが「変なホテル」の反省から生まれたことを明かした。


澤田氏:

私達は「変なホテル」を開業した際、生産性の高い事業を目指してロボットの導入をはじめました。その中で導入したちゅーりーちゃん(各室に配置したコンパニオンロボット)が、知的ではなくてお客様からさまざまな要望をもらいました。そのロボットの改良版を考えたときに、家庭でも使えるロボットにしてはどうかと開発が始まりました。(TELLBOは家庭用ロボットで、変なホテルへの導入予定はない)
私がポイントにしたのは「肌触りが良い」ロボット。とても良い物ができあがったと思っています。今後はデザインや機能を拡張した製品も引き続き、開発していきたいと思っています。実は「呼んだら近くに来てくれるロボットが欲しい」と要望したのですが「無理難題を言うな」と叱られました(場内笑い)。

ハウステンボス株式会社 代表取締役社長 澤田秀雄氏

将来はいろいろなところでロボットが使われるようになっていくでしょう。また、AIと連携して複雑な会話にも回答できるものに進化していくだろうと考えています。高齢者が増えていきますので、安全で楽しい、家族とコミュニケーションがとれるような製品を追求していきます。



●目標は2500台、高齢者用に特化した性能でブラッシュアップ
そのあと、質疑応答が行われ、初年度の目標の販売台数や、ちゅーりーちゃんが顧客の満足度を得られなかった理由などが問われた。
それに対して武富氏は、台数は初年度2500台、一次目標としてトータルで5000台を販売したいと回答した。また、ちゅーりーちゃん(ネット接続がないロボット)が評価されなかった点は「音声認識で求められている性能を満たせなかった」点が大きいとし、今ではスマートスピーカーなどの性能が上がり、クラウドで会話の性能が格段に向上していることをポイントとしてあげた。また、ちゅーりーちゃんの場合は、客室で呼びかけるためにユーザーとの距離が遠くて聴き取りが難しかったが、TELLBOではマイクの位置をしゃべるのに近い位置に配置したので聞き取り精度も向上している。更に音声認識には、子どもに適したものや高齢者に適したチューニングがあるとした上で、今回のTELLBOは高齢者向けにチューニングして用意したと説明した。
そうした上で更には「実は今回は音声認識で何かさせるという機能はあえて行っていません。高齢者側の操作は、あくまでもメッセージを聞くことで音声での録音が主体です。それによって、聞き取り不足によるトラブルや不満を抱えることがほとんどないと考えています」とした。


高齢者向けの配慮としては、前述のようにSIMカードが搭載されているので電源を入れるだけですぐに使えること。更に、BOCCOでは声のトーンやスピードを調整することで聞き取りやすさのカスタマイズができるが、TELLBOでは男の子と女の子の声をそれぞれ2種類用意したり、同じメッセージを二回繰り返してTELLBOにしゃべらせる設定ができるため、聞き逃しを防止するなどの配慮がされている。

●ロボット事業の拡大と上場の予定
最後に澤田社長に対して、ロボット事業を柱として育てたい意向か、ハウステンボスの上場についても質問が及んだ。
澤田氏は「将来、(ロボット事業を)数百億か数千億円規模の市場に育てたい」と語り、「実はホーム用ロボットの開発をこれとは別に行っている。数ヶ月後に発表できると思う」と語った。また、ハウステンボスの株式上場については、株式上場の準備ははじまっていて、2~3年内にはできるのではないか、カジノ構想などのいろいろな計画があるので上場による資金調達で対応していきたい、と語った。

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(神崎 洋治)