そんなことがあっても、バイヤーは平常運転のままだ。バイヤーがプラットフォームを見定めるときには、かならずアドレサブルなリーチを指標として用いる。ほかにもオーディエンスのデモグラフィックや関心、キャンペーンの効果といった要素を考慮する。こうした数字はプラットフォームが提供するセルフサービスの広告購入ツールを使えば簡単に把握できる。「DAUやMAUはあまり当てにならない。プラットフォームは自分たちに都合の良い切り取り方で、いちばん見栄えの良い数字を出してくるからだ。写真うつりの良い角度で撮った自撮り写真のようなものだよ。たとえば月に1度、2分間しかログインしないオーディエンスをカウントしたりするわけで、それはこちらが本当にリーチしたい対象とは異なる」と指摘するのは、バンクーバーを拠点とするエージェンシーのテイク・サム・リスク(Take Some Risk)の創設者で戦略部門のトップを務めるデュアン・ブラウン氏だ。
規模の情報に関するこうした見方は、Facebookとの生き残りをかけた戦い(そして広告主の予算)においてスナップ(Snap)が見せている姿勢とも重なる。2月25日に行われたモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)のカンファレンスで、スナップのCEO、エバン・スピーゲル氏は「データを見て、当社のオーディエンスとライバル他社の商品のオーディエンスが重なっていることに驚いた方も多いだろう。たとえば米国や英国、フランスといった当社の中核をなす市場では、はるかに大きなオーディエンスを獲得していると考えられていた他社商品と比べても、オーディエンスはほぼ同規模となっている」。たとえば、スナップが提供するセルフサービスの広告ツールによると、米国内の13から24歳のオーディエンスはスナップチャットが4700万人、インスタグラムが3300万人となっている。アイプロスペクト(iProspect)のバイスプレジデントであり米国ソーシャルメディア部門のトップも務めるジョーダン・ジェイコブソン氏はこうした種類の仕様についてクライアントに説明が必要だとし、次のように指摘している。「たとえばウォールストリート・ジャーナル(the Wall Street Journal)を読んだCMOになぜSnapchat(スナップチャット)が(メディア)計画に含まれたままなのか電話で尋ねられたときにも当社は裏付けとなる数字を提示できる。さらに実際に効果があることを確認するためブランド研究も実施している。現状で、中核となる(Z世代の)デモグラフィックはいまも残っているのだ」。