熱電変換性能、180倍の材料で何ができる?
新開発の材料は、銅とセレンの膜状化合物において、電圧を発生させる方向とそれに直交する方向の2方向で温度勾配を加えた。この温度勾配により、原子や電子の並びやエネルギー分布が変わって電圧が上がりやすい低温の結晶相と、電気抵抗の小さい高温の結晶相が共存する。電圧が上がりやすく、かつ電気が流れやすい構造ができ、二つの結晶相間でイオンや電子がやりとりされ、高性能化につながった。
実用化に向けては高性能の温度帯の拡大と、材料上部からの熱損失阻止が課題になる。現在は材料表面の温度が80度C前後の狭い範囲で高性能を示す。このままでもセンサーや微小温度差発電への応用は可能だが、活用分野を広げるために高性能の温度帯を拡大する。熱損失はエネルギー変換効率低下につながる恐れがあり、防ぐ手段を講じる方針。
